ブライトンの公立カレッジに通っていたころの話の続きです。英語コースは5クラスに分かれていて、各クラスの人数はだいたい15名前後、その内、各クラスにだいたい2名ずつ日本人がいました。全部で約10名しか日本人がいないため、クラスは違ってもみなすぐに顔見知りになり友達になりました。

 

前回の記事でも書きましたが、私はアッパーインターミディエートのクラスにいました。その隣のインターミディエートのクラスには2人日本人がいましたが、そのうちの1人には一度も会ったことがありませんでした。その理由はと言うと、彼女はカレッジに在籍しているものの、学校に登校せず、いつも一人で、図書館で勉強していたそうです。私が入学する前は来ていたそうですが、最初の頃に自分の英語力に自信を失い、それから来なくなったそうなのです。聞くところによると、彼女は完ぺきな英語が話せるようになるまでは学校に行きたくないと言っているらしく、ホームステイ先のホストマザーとしか話をしないそうなのです。

 

でも、ホストマザーとしか会話せず、完ぺきな英語をいったいいつマスターできるのでしょうか。私たちは第二言語として英語を学んでいるので、どんどん人とコミュニケーションを取って、たくさん間違えて、その過程で少しずつ上達していくものだと思います。実際、私のクラスのいつもよく発言するトルコ人も文法は必ずしも完ぺきではありませんでした。でも自信をもって大きな声でたくさん発言するので英語がとても上手に聞こえるし、場数を踏むことでどんどん流ちょうに話せるようになっていました。

 

エレメンタリークラスにいた日本人の友人もとても人と話すことが好きで、いつも楽しんで英語を話していたので、文法も発音も完ぺきではなくても、いつも彼女の周りには様々な国籍の友人が集まり、その彼女はとても人気者でした。また、アドバンスクラスの日本人の友人は、もともと英語も上手な上に積極的な性格だったので、自分からイギリス人の歌のサークルに入ってたくさん友達を作り、ブライトンでの生活をとても充実させていました。そんな風に、同じように語学を学ぶコースにいても、自分の気持ちと行動次第で、同じ時間を多くの友達を作り有意義に過ごすかそうでないかが変わってきます。

 

私は、アドバンスクラスの日本人の友人とはいつも英語で話をしていました。家で毎日書いている日記の内容を話のネタにしたり、お互いが知らない単語を調べて教え合ったり、友人とたくさん英語で話すことで単語もどんどん覚えていきました。言葉は会話の中で実際に使わないとやっぱりなかなか定着しないことを実感したのです。そのうち、たとえ完ぺきではない英語でも、英語で話すことがどんどん楽しくなっていきます。

 

英語コミュニケーション講座でも、日本人同士で、英語でたくさん話をします。そして、間違える中で、次からは同じ間違いをしないようにしようと気を付けたり、他の受講生が使っていた単語や表現を真似して使うことで語彙を増やすこともできます。場数を踏むこと、間違いを恐れずにチャレンジすること、それが英語を上達させる上でとても大事なことだと自分の経験から実感しています。英語は話せば話すほど上手になると言いますが、本当にその通りだと思います。

 

次回からはロンドンでの学生生活の話を書こうと思います。

See you soon!

 

二枚目の写真:ブライトンの英語コースで出会った日本人の友人(真ん中と右)、私(左)です。

 

島根大学 英語コミュニケーション講座講師 Cathy