はじめまして。カリフォルニアでトランスジェンダーのパートナーと娘2人の家族4人で楽しく暮らしている高山愛です。はじめてのかたはこちらからどうぞ。
かぶりつく
うまい。牛負けた的うまさ
我が家の近所に外観があまりぱっとしない酒屋さん(リカーショップ)があります。例えていうなら、大阪の牧野市駅近くにある「酒道場」みたいな感じ?(昔、学生時代に足しげく通った酒道場、まだあるしら)。この酒屋さんの前にベンチが並んでいて、お昼時になると、いろんな人がなにか食べてるんです。いろんな人ってどんな人?かというと、消防士さんとか、ポリスマンとか、道路工事の人とか。制服姿の男性がほとんど。ずっと気になってました。気になって気になってしょうがなかった。「店のなかはどんなのかな?」とか、「彼らはいったい何を食べてるのかな?」って。
そしてついに今日、意を決して店にはいってみることにしました。子供たちのサッカーキャンプの帰りしに通りかかって、どうしても惹かれたので。外観はしょぼい。そして店内もかなりしょぼかった。ただ、店の一角がデリになっていて、なんだかめちゃくちゃいい匂い。行列ができてる。作業着着たおっちゃんとか、スーツ着たビジネスマンもいる。どうやらお持ち帰り専門のデリみたい。
わたしたちはフィリーチーズステーキサンドイッチを試すことに。フィラデルフィア生まれのフィラデルフィア名物。薄切り肉とタマネギを鉄板で炒めて、そこにプロボロンチーズを乗せてトロトロにしたものをホギーと呼ばれるロールパンに挟んだ物。決めた理由はわたしの思い出の味だから。
高校生のとき、ホームステイ先のフィラデルフィアでこのフィリーサンドイッチを初めて食べたとき、その美味しさに衝撃を受けました。ジャンボで温かくて、旨味が溢れてて、「ああ、これがアメリカの味なんだ!」って感動に胸振るわせた。食べても食べてもなくならない、巨大なサンドイッチを貪りながら、そのときわたしは「わたしはいつかこの国に住むんだ」って心に誓いました。
おっさんだらけの店内で、日本語で会話するわたしと娘たちをお店の人たちは物珍しげに見てたけど、サンドイッチを作ってくれたおじさんは「肉多めにいれたよ」ってウィンクしてくれたし、レジのお姉さんも「またおいで」と言ってくれた。
ぱっとしない酒屋内のデリで買ったフィリーチーズステーキサンドイッチ。お持ち帰りにして、家で食べた。娘たちはフィリーサンドイッチ初体験。うまかった。娘たちも「美味しすぎ!」って大感激。昔、フィラデルフィアで食べたそれと同じ味がした。
娘たちと思い出話をシェアできてよかったな。思い切ってぱっとしない謎の酒屋に寄ってみてよかったな。娘たちが新しい食べ物にチャレンジできてよかったな。なんだかウキウキ、いいことづくし。
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