夜になりましたが、リーセンは眠れません。
横にお人形がいないと、眠れないんです。
リーセンは、お人形を持ってきました。
するとお人形が言います。
「リーセン、くまを連れてきて。くまがいないと、あたし、ねむれないの」
リーセンはくまを連れてきて、ベッドに並べました。
今度はくまが言いました。
「リーセン、犬を連れてきて。犬がいないと、お人形もぼくも、ねみれないんだ」
犬を連れてくると、犬は猫を連れてきて、と言いますし、猫を連れてくると、猫はうさぎを連れてきて、と言いますし、うさぎを連れてくると、うさぎは操り人形を連れてきて、と言いますし、操り人形を連れてくると、操り人形はひつじを連れてきて、と言いますし、ひつじを連れてくると、ひつじはライオンを連れてきて、と言いますし、ライオンを連れてくると、ライオンはあひるを連れてきて、と言いますし、あひるを連れてくると、あひるはボールを持ってきて、と言います。
ボールを持ってくると、ようやくみんな、すやすや眠り始めたのはいいのですが…。
リーセンの眠るスペースがなくなってしまいました。
お母さんが、お人形以外のみんなを連れだしてくれ、リーセンはやっと、眠ることができました。
うちのベッドもぬいぐるみだらけで、1つでもよそへしまうと、子どもにばれます。
でも寝るときは、和室に布団を並べ、いまだ川の字になって寝ています。