いのなかのかわず たいかいをしらず | アトリエぽーぽー

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『アトリエぽーぽー』は、創作を楽しむ絵画教室。
講師あけやまひかるは、お月謝袋やレターセットなど、クラフト製品の販売も行っています。
このブログは、生徒さんと保護者さまへ発信していますが、
絵や工作について、みなさまのご参考になれば幸いです。

井の中の蛙大海を知らず

小学校でことわざを習うや、たちまち興味を覚えた、うちの娘たち。

こんな絵本でことわざを学習できたら、ますます楽しいですね。


井戸でのんびり暮らしている、かえるの家族。

ある日すずめたちに「いのなかのかわず、たいかいをしらず、というのはきみたちのことだな」と軽侮され、お父さんは、家族を海に連れて行こうと決心します。


「うみが どんなに ひろいか このめで よく みてこよう。ひゃくぶんはいっけんにしかず というからな」


はりきって船を漕ぎ出しますが、おしゃべりに夢中になり、よそ見をしたせいで、岩にぶつかって転覆してしまいました。

「やれやれ みんな だいじょうぶか。ゆだん たいてきだったな」

「すぎたことを くよくよしてもしかたがない。それを こうかいさきにたたず というんだ。だが、しっぱいはせいこうのもと ということわざもあるんだよ」


こうしてことわざの勉強をしながら、旅を続けます。

かえるはいいですよね。
エビ踊れども川をいでず、ということわざもあり、エビは大海には出られません。

さてみんな旅を満喫し、家に帰ってくると、

「いのなかのかわず なんていわれても わたしは ここが いちばん すきよ。すめばみやこ」とお母さん。

お母さんは家族がそろって幸せに暮らしていれば、それで十分なんですね。


年賀状で、旧友の近況を知ります。

八割以上のお子さん方が、高校生、大学生になると、留学しています。
私は娘たちが家を出て行く日のことを考えると、涙が出そうになりますが、可愛い子には旅をさせろ、です。

お母さんは寂しくても我慢しなくてはなりません。

親の甘茶が毒になる、からです。

宮沢賢治のふるさと、盛岡の小児科医が、学会で披露した「風の又三郎」のパロディ(作者不明)です。

ご存知の方も多いかもしれません。


雨ニモアテズ、風ニモアテズ、雪ニモ夏ノ暑サニモアテズ、

ブヨブヨノ体ニ、タクサン着コミ意欲モナク、体力モナク、

イツモブツブツ、不満ヲ言ッテイル、

毎日、塾ニ追ワレ、テレビニ、吸イツイテ遊バズ、

朝カラ、アクビヲシ、集会ガアレバ、貧血ヲ起コシ、

アラユルコトヲ、自分ノタメダケ考エテカエリミズ、

作業ハグズグズ、注意散漫スグニアキ、ソシテスグ忘レ、

リッパナ家ノ、自分ノ部屋ニ閉ジコモッテイテ、

東ニ病人アレバ、医者ガ悪イトイイ、

西ニツカレタ母アレバ、養老院ニ行ケトイイ、

南ニ死ニソウナ人アレバ、寿命ダトイイ、

北ニ喧嘩ヤ訴訟ガアレバ、眺メテ係ワラズ、

日照りノトキハ、冷房ヲツケ、ミンナニ、勉強勉強トイワレ、

叱ラレモセズ、コワイモノモシラズ、

コンナ現代ッ子ニダレガシタ