#記憶に残ってる学校の先生 それは私本人です❗️教員を目指す方へ 後編 | アトリエ・アー オーボエ吹きの日常

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記憶に残ってる学校の先生

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記憶に残っている学校の先生は

私本人です❗️

後編

 

逆の立場ですが記憶に残っている生徒たち

 

 

 

過去のトラウマ1

以前、進学多様校で3年生になって突然大学に行きたいと言われて「もう間に合わないから地方公務員を目指したらどうか」と提案し,実際に地方公務員になった。やはり運動部で忙しい生徒だったが、私との意思疎通と信頼関係は確実だったので、彼の人生を変えたことで後悔した経験がある。幸いにも元々心身ともに屈強だった彼は公安職で今も仕事に誇りを持って頑張っているのがせめてもの救いだ。最初の頃は「署内のとある大会で優勝して金一封を貰って大喜びで開けたら500円だった」とか「初逮捕は原付の占有離脱物横領罪だった、張り込みをして、原付を盗んで発進と同時に猛ダッシュして原付に追いついて逮捕した」という話で盛り上がった。

TVにも出た。尺に余裕があれば「警察24時」の放送に出るかもしれない、と連絡があった。録画もした。インタビューもされていた。某県警の本部執行隊というエリート隊員になっていた彼とは今でもFacebookで交流がある。久しぶりに再開したとき、分駐所で検挙率No.1だと言っていた。

 

 

過去のトラウマ2

もちろん逆もある。今日の最初に書いた進学校で担任してお菓子の差し入れをした高校のことである。

医療職を希望して、「難関医療系大学💉」を希望した女子生徒①は、実力が不足して、残念ながら第二希望の専門学校に進学した。しかし今は県外でICUの看護師という困難なポジションに居る。先日10年ぶりくらいに連絡が取れて、充実した仕事だと言って感謝された。第一希望校に入れる実力をつけてあげれなかった私は指導力不足という後悔しかない。

また、上手く勉強すれば大学に入れた女子生徒②が居た。やはり医療職を希望していたが、1年でも早く看護師になりたいと面談のたびに言っていた。「上を目指す教員」ならば彼女を無理矢理説得し、洗脳して医療系の大学を受験させたと思う。実際にそのような教員は進学校には多い。私は本人と保護者の希望を優先した。結果、とある看護専門学校に推薦入試で一発合格した。そりゃそうだ。いつも明るく、屋外系運動部で真っ黒に日焼けした彼女とは連絡が取れないが、今ごろどうしてるだろう?

一方で、有名国立大学を希望している男子生徒が居て、ギリギリだった。面談を重ねて、それでもその大学に魅力がある。第二希望校にもまた別の魅力があると言っていた。保護者了解のもと、生徒の希望を優先した。しかし、残念ながら第二希望の私立大学に行くことになった。合格して程なく、その第二希望の大学の広報担当者が私を訪ねて来校した。私は恐る恐る進路指導室の応接室に向かった。丁寧な挨拶をしたあと、驚くべきことが判明した。なんと過去に例を見ない好成績で学科トップ合格だった。しかも授業料全額免除の特待生になったのだった。その報告のためにわざわざ遠くから来校されたのだった。私が他の高校に異動になって10年ほど経過して、その大学の広報担当者が来校された。私は魔の進路指導部のメンバーだ。「すみません。お伺いしたいのですが、以前◯◯高校で◯◯君の担任をしていましたが、彼はその後どうなったのでしょうか?」と切り出した。すると「◯◯君はだいぶ前に卒業してますが、卒業まであり得ない好成績なのを覚えています」と言ってラップトップを開くと、データベースに残っていた!広報担当者の印象と記憶に残っていたのだ。

 

進路指導は難しい…

進学も就職も進路指導は高校勤務の身分としては担任を持っていなくても最終目標で、まして私のように担任も持たずに進路指導部に所属していると、全校生徒が後方支援の対象で、毎年担任以上のプレッシャーである。担任は最低でも自分の学年さえ見ていれば良いので、進路指導部員はその3倍の生徒の面倒を見なければならない。

それでも過去の経験を活かしたくて進路指導部を希望した。大抵の教員は進路指導部を避ける傾向にあると思う。教員になりたての私がそうだった。20代半ばで異動先で進路指導部と決められていて、右往左往して、進路指導部長に何度も怒られた。しかし鍛えられたおかげで先ほど紹介した警察官のエリートが誕生した。

 

ウチの娘は…教員をやって得をしたこと

私事ながら、私の娘は私の旧勤務校(先に言及した、担任を持ってお菓子の差し入れをした進学校)に入学し、先ほどの「難関医療系大学💉」に学科は異なるがトップ合格した。同じ高校で同じ大学を受験し、教え子①が不合格で自分の娘は合格した。教え子①に申し訳ない気持ちだった。学校の成績と模試の成績は常に4位あたりで微妙。

今は総合病院にトップ合格して、楽しく働いている。病院の試験を受けたときの面接官が病院実習をしたときの指導担当で顔と名前を覚えられていたらしい。顔パスで合格したかも。一緒に働いているスタッフからも実習のときのことを覚えて貰っていて、古巣に戻ったかのように働いている。

さらにもう1人の娘は成績や模擬試験で常に1位・2位を争っていた。1年生の半ばで地方公務員を希望し、国語科と社会科が苦手で、英語と数学と理科が好きで得意だと言って理系クラスに進んだ。生物が苦手で化学・物理選択という2番手進学校としては理系中の理系だった。数学Ⅲだけ履修していないが。某地方大の理学部はA判定だった。しかしこれ以上勉強したいことは無いと言って地方公務員の一点張りだった。念のため1年生から公務員の対策本を勉強させた。2年生になってからは分野別の7巻セットを買い与えた。公務員のセミナーには欠かさず出向いて、担当者に名前と顔を覚えられるほどだった。公務員模試は全回1位。結果は合格。先ほどの1年生から対策本を勉強していた運動部上がりの公安職に就いた男子生徒の指導経験が役にたった。高校も旧勤務校で同じ。お、彼の後輩じゃないか!今は地方公務員3年目で他高校(何と私の現任校)卒業の同期と仲良しになり、高校の先輩(この方もう1人の娘の同級生)が同じ課で面倒を見てもらって仲良くなり、さらに今は娘の高校(私の旧勤務校)の後輩も同じ課に配属されて、恵まれた環境にいる。

 

そういえば…

娘は2人とも小学生の頃から「パパの高校に入る!」と言っていた。最初の方の「楽しかった担任業務」の2番手の進学校である。その頃は異動になっていると思うが…本当に異動になった。小学生にとき文化祭に来て楽しんで帰っていった。その私の旧勤務校に本当に入って好成績で卒業した。2人とも入学時は目立って成績が良いわけでもなく、20位あたりから数ヶ月で上位1桁になった。地方公務員になった方の娘は幼少の頃から英語が好きで、私も語学マニアなのでふざけながら子供向けの英語の本やDVDを一緒に見ていたら、かなりネイティブな英語になり、1年生のときに英検2級を取得した。理系の生徒は英語が苦手な傾向にあるので、英語の成績は突出していた。しかし、英語の授業があまり好きではなかった。あとで知ったが、音読をさせられるとネイティブで恥ずかしいのだということだった。家で英語の勉強をしてしているときは楽しそうだった。

そういえば、自宅では小学生のときからリビング学習。私が進学校勤務の8年間、リビングで毎日2時間は数学の入試問題を解くのを8年間見ているので、勉強はリビングで寝そべって楽しくやるものだと刷り込まれたようだ。地方公務員になった娘はテーブルで勉強したが、病院勤務の娘はよく寝そべって勉強していた。仕事に就いても寝そべって専門書を読んでいる。当たり前だが、すべての筋肉と骨の名称を知っていて、さらにその機能まで知っている。私が高校生だったときより、娘の方が優秀である。

リビングのテーブルで3人でいっしょに数学の問題を解いて、分からないところは教えた。ホワイトボードが欲しいというので、ちょっと大きめのを安く購入して授業風に問題の解法を教えたら楽しそうだった。娘と数学のと勉強をするのは楽しかった。

地方公務員になった方の娘は、中学校のときは家での勉強量が少なく、宿題が終わるとゲームをしていた。夜遅くまで通信とLINE通話をしながら、高校入試直前までゲームをしていた。入試が心配だったが、普段の勉強の様子から考えて、少なくとも英数理は勉強量が少ないが、見た限り大丈夫そうだった。暗記系の苦手教科社会科は一緒に勉強した。私が口頭で問題を出して、娘が口頭で答える形式で、毎日繰り返した。間違うとゲラゲラ笑いながら暗記した。間違うのが面白いらしい。私も楽しかった。国語だけは両親ともに苦手で、わからないところは職場の仲の良い同僚に聞いたが、「俺も分からない。国語って分かんないだよ。」と国語の教員がいう始末だった。

あとで知ったが、中学校のときは授業中にぜんぶ覚えてくるので、家で勉強するネタがないという。定期テスト前は今述べたように、一緒に笑いながら勉強したが、普段は短期記憶ですぐに覚えられて、テスト前に苦手なところだけやればいいのだそうだ。私には出来ない芸当である。もう1人の娘はギリギリまで勉強する努力タイプで私と同じタイプである。

高校に入ると家での勉強量は2人とも当然増えた。私が勤務していた高校だから、指導方針は若干変わっているが、基本的に違和感はなかった。

卒業担任は同業者で同一教科なので、三者面談は半分くらい仕事の話で盛り上がったこともある。

 

なぜ2番手の進学校に?

トップ校には絶対行きたくない。勉強で縛られるという情報は私より詳しかった。中学校の三者面談では2人ともトップ校にほぼ間違いなく合格すると言われた。家族会議の結果

  • 2番手の進学校なら99%合格出来る
  • 1番手の高校で半端な順位になるより
  • 2番手の高校でトップを目指したい、2番手の高校は私の旧勤務校で担任経験もあるので内情に詳しい
  • 当時の同僚も半分くらい残っている

との理由で2番手の高校に入学した。結果は大当たりだった。

職業上、各高校の模試の㊙️度数分布㊙️を合法的に閲覧出来るので、1番手の高校だったらどの位置かが一目瞭然だった。実際には娘は2人とも1番手の高校の上位3分の1以上に居た。偏差値が良いときは上位25〜20%以上だった。要するにトップ校で1桁番目は無理だが、真ん中より上は確実だった。

病院勤務の娘は大学に進学して、当然1番手の出身者と一緒になる。入試ではトップ校の受験者より上だった。就職も1番で、トップ校の受験者の1人は残念ながら不合格だった。大学の成績も娘の方が上だった。

 

勉強や成績は学校の問題ではなく自分の問題

経験上言えることは、どの高校に入ったか、ではなく、自分でどれだけ勉強したか、である。実際、私の勤務する進路多様校からも毎年何人かは難関大学に合格している。以前勤務していた専門高校(工業や商業)からも大学進学者は一定数いて、大学卒業後教員になったケースもある。

 

教員を目指す方へ

前回の投稿のように、いまだに学校現場はブラックです。何も変わっていないのではなく、働き方改革を打ち出した文科省が仕事を増やしている。教員のなり手が少なく、採用試験入試合格しても辞退者はかならずいる。定年退職者は採用試験合格者よりはるかに多い。定年退職者は全員が再任用を希望するわけでもない。本当に退職した方は、欠員が出ても再び教壇に立つとは限らない。もうこの仕事はたくさんだ、と言って定年退職して行く。

私のように、教頭からの嫌がらせでうつ病になり、休職する人もいる。同僚の1人は再任用1年間で辞めるそうだ。もちろん65歳を過ぎて常勤講師(再任用よりずっと給料が良い)をする方もいる。さまざまである。

学校現場は生徒に寄り添うと、あるいは生徒の立場に立つと、はみ出し者になることもある。生徒に迎合してると勘違いされる。

理不尽なことだらけである。それでも良ければどうぞ教員になってください。

 

 

 

 

 

 

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