私は晩酌で酔うと生体にちょっかいを出したくなる。酔った勢いと言う言葉は馬鹿には出来ない。
例えば、普段から噛み付いてくる凶暴な生体をシラフで触るのは抵抗があるが、酔っていると案外すんなりとハンドリングできたりする。
その結果、苦手意識を克服することだってあるだろう。
この戦法は、例えばショップでコーンスネークを衝動買いしてしまい、家に帰ったら怖くて触れなくなってしまったOLさん方にも実戦していただきたく思う。
不運にも今回私のターゲットとなったのは、先日迎えたばかりのガーゴイルゲッコーのアルボルちゃんであった。
こいつは別に凶暴でも無く、拒食することも無く、特に手間の掛からないつまらないヤモリだったが、迎えて間もないため、心に距離感があった。
私はレオパやヒキガエルを掴む要領で、「よう!」と声を掛けムンズと掴んだのである。
アルボルちゃんは、突然現れた不審者(私)に驚いたらしく、身をくねらせて、「グググゥ!!」と鳴いた。
レオパも同じように鳴くことはあるが、それよりも多少大きめの声で「グググゥ!!ギュゥゥゥゥ!」と鳴いたのである。
仕舞いには、ワニのように「クワァ」と大きく口を開けたのだ。意外にも口の中は黒く見えた。
生意気にも、なかなかの迫力だ。細かく鋭い歯が生えそろっていた。
そこで私は「風の谷のナウシカ」のあるシーンを思い出した。
ナウシカが怯えるキツネリスに指を噛ませ、打ち解けるシーンである。
「大丈夫・・怖くない」とか言っていた気がする。
まあ、ナウシカは冗談だとしても、飼い主としてこいつの戦闘力を知っておく必要があった。
レオパに噛まれても痛くないし、カラスヘビもチクッとする程度の感触、ヒキガエルに至っては歯がないので洗濯ばさみに挟まれるよりも痛くない程度の顎力。一通りの生体に噛まれているからこそ、メンテナンスの際も緊張せずにいられるのである。
私は、ガーゴのその黒い口の中に、「そりゃ」と指を突っ込んでみた。
静かに口は閉じられ、ミシミシ・・と嫌な音がした。
「う・・・っ!?」
大丈夫・・怖くない・・どころじゃなかった!痛い!マジで痛い!!きっとキツネリスよりも痛いぃぃ!!
私は思わず、「てめぇ!こんにゃろう!!」と大きな声を上げてしまった・・が、その結果、彼は放してくれた。
私は・・、ナウシカにはなれなかったようだ。
血が滲んでいたので石鹸で綺麗に洗ったが、歯形はしっかりと残されていた。
その後、もう一回噛まれてみたが、やはり痛かった。
手袋をして噛まれてみたが、それでも結構痛かった。
結論、ガーゴイルゲッコーはレオパードゲッコーよりも噛む力が強く歯が鋭いことが判明した。
噛まれたからと言って、苦手意識が芽生えてはいけない。私は気が弱ってしまう前に、その日のうちにもう一度ハンドリングを遂行した。
日を空けるよりも、即日実行した方が、苦手意識は残らない。しっかりと手順を踏んで扱えば、噛まれることは無い。
本来、ガーゴイルゲッコーは大人しく、滅多に噛まない。今回は扱い方が多少雑だったことと、敢えて噛ませた部分があるため、「事故」とは呼べまい。
彼の戦闘力を知っておくための「ミッション」だったと言っておこう。
噛まれた経験があるからこそ、これからの接し方が分かるのである。
そして、良い子の皆さんは決して真似してはいけない。噛まれたら、かなり痛い。
また、ガーゴイルゲッコーは大人しく、レオパ並に飼いやすいペットであることも忘れてはいけない。
ただ、この記事を読んで、「ああ、噛まれると本当に痛いんだ~」と、知識を増やしていただけたら幸いだ。
因みに、ハンドリング後、餌をあげてみると、素直にペロペロ食べた。
どうやら彼は、嫌なことをけろっと忘れる性格のようである。
何はともあれ、餌をあげ、私たちは仲直りしたのであった。
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