Group Polarization 集団極性化現象と多様性の大切さ | 総合マネジメント事務所エスパスミューズ

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小久保グループ最新情報をお届けします。


Group Polarization 集団極性化現象とは、グループを構成するメンバーにもともと存在する傾向が、グループになることによって極端になる現象のことをいいます。簡単にいえば、リスクをとる傾向にある人々がグループになればよりリスキーな選択をグループの決断として下し、差別主義的な人々が集まれば差別主義が促進され、安全思考の人々が集まればより安全思考の傾向に傾くということです。

これは特別な設定にある集団だけではなく、わたしたちの日常と深く関わる現象です。例えば、情報化時代の昨今では、この集団極性化現象は至る所に見られます。


この状況を最も作りやすい場所のひとつが、ネット上です。


ご自身を振り返ってみてもわかると思いますが、たくさんの情報が存在する中、検索エンジンで調べる内容も、ニュース一覧からわざわざ読む内容も、ほとんどの人は“自分の興味・関心・利害のあるテーマ”ばかりを目にしていると思います。つまり、人々は山ほどある情報の中からさまざまなリソースを引き出して、自分の認識を客観的に批判するのではなく、自分の好きな情報を見て回り、そこで述べられている情報をいつしか“客観的世界”として錯覚し、「自分の認識は正しい」という確信を強める行為をネット上で繰り返しています。

また、LINE, Facebook, Twitter, 2ちゃんねるなどは、特に集団極性化現象をひきおこしやすいといえます。自分と同じような意見の人々が簡単に集まりやすく、小集団がいともたやすく結成されます。そこでは、憎悪が拡散されやすく、決定的な力を動因することも具体化しやすい傾向にあります。

最近のLINEをきっかけとした集団暴行やいじめは、この集団極性化現象の一例といえるでしょう。また、国内で展開しているヘイトスピーチは、人種差別発言が匿名で平気でできる状況にネットの世界が現在あることに深く関係しています。最近ではネット上だけではなく、大手メディアもきなくさい発言をコメンテーターや政治家に平気でさせていますが、その影響ははかりしれないと思います。


「情報化時代」と現代を称していますが、多くの人は恐ろしく限定的な情報量しか頭に入れていません。つまり、情報は存在していても、受け手の認識に入らなければ価値を発揮していないという事実があるにも関わらず、わたしたちは新しい自由を手に入れたという錯覚が生まれやすいのが現代なのです。この錯覚の中で、自分の好きな情報のみを収集し、自分の認識は正しいと確信する人々が増えるということが非常に恐ろしいことだということを各々が認識する必要があります。


この集団極性化現象を回避するには、多様性が重要です。自分とは異なる意見、異なる物の見方にきちんと耳を傾けることです。相手が間違っており自分が正しいと思うのであれば、論理で説明することです。排除したり、禁止することは、少なくとも民主主義の基本に反しています。現在日本全体で多様性はどこまで許容されているか?これは集団極性化現象を防ぐための一つの目安になると考えてよいでしょう。国民一人ひとりがきちんと考え、他人の意見を真摯に聞き、論理的に自分の意見を表明するやり方を早急に学ぶ必要が出てきています。


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