昨日は「ラ・モネタ&アベル・アラーナグループ」の最終日昼公演を拝見するため、新宿「Garlochí」にうかがった。今回ラ・モネタが急病となり、4月24日からは彼女以外の4人でのショーとなった。
以下、ショーの概要。
●La Moneta & Abel Harana Groupラ・モネタ&アベル・アラーナグループ
日程:2024年4月21日~5月3日
会場:Garlochí
出演者:
踊り――La Monetaラ・モネタ(病気のため24日からお休み)、Abel Haranaアベル・アラーナ
歌——Mercedes Cortésメルセデス・コルテス、Juan de la Mariaフアン・デ・ラ・マリア
ギター――Miguel Iglesiasミゲル・イグレシアス
以下は昨日のプログラム。(間違いにお気づきの方は、どうぞお知らせください。)
プログラム:
<第一部>
●solo de canteカンテ・ソロ「Tientos~Tangosティエントス~タンゴ」Mercedec Cortésメルセデス・コルテス、Miguel Iglesiasミゲル・イグレシアス
●solo de canteカンテ・ソロ「Martineteマルティネーテ」Juan de la Mariaフアン・デ・ラ・マリア、Mercedes Cortésメルセデス・コルテス、Abel Haranaアベル・アラーナ
●「Siguiriyaシギリージャ」Abel Haranaアベル・アラーナ
(休憩)
<第二部>
●solo de guitarrraギター・ソロ「Mineraミネーラ」Miguel Iglesiasミゲル・イグレシアス
●solo de canteカンテ・ソロ「Buleríaブレリア」Juan de la Mariaフアン・デ・ラ・マリア、Miguel Iglesiasミゲル・イグレシアス
●「Cantiñasカンティーニャス」Abel Haranaアベル・アラーナ
●fin de fiestaフィン・デ・フィエスタ「Buleríaブレリア」todos全員
私は、本当は4月29日(月)に見に行く予定だったが、ラ・モネタが出演できる日に振替していただけるとのことだったので、最終日である5月3日(金)に変更していただいた。ラ・モネタは私の大好きなバイラオーラであり、恩師でもあるので、どうしても彼女に会いたかったのだ。でも、彼女の回復は最終日までには間に合わなかった。
ショーの前、招聘元である株式会社バモスの村松多加代さんからお詫びと説明があった。そして、まさかのラ・モネタ登場! 彼女は自分の口でお詫びが言いたかったのだそうだ。私服でマスクをした痛々しい姿のラ・モネタの言葉を聞き、大号泣してしまった。
(観客として本当に残念だったが、一番悔しい思いをしたのはラ・モネタに違いない。)
4人によるショーは素晴らしいものだった。通常のショーとは違い、カンテに重きを置いた内容だった。冒頭の「ティエントス~タンゴ」は、バルセロナのバリオ・デ・ミーナ出身のヒターナ、メルセデス・コルテスが情感たっぷりに歌った。後半のタンゴでは、「Mi mario no esta aquí que esta en la guerra de Francia」「Quiero vivir en Graná」など、よく知っているレトラが次々と歌われていった。次は、バイラオールのアベル・アラーナも歌う「マルティネーテ」。アベルが上手過ぎて驚く。さらに、その後すぐに「シギリージャ」を踊るという展開に圧倒された。
休憩時に入口にラ・モネタが立っていたので、駆け寄ってハグ。「早くよくなりますように」という私の言葉に、ラ・モネタは何度もお礼を繰り返した。またしても号泣。
二部では、ミゲル・イグレシアスの哀愁漂うギター・ソロ「ミネーラ」と、フアン・デ・ラ・マリアが立って歌う「ブレリア」。ヘレス出身のフアンの「ブレリア」は楽しすぎる。「カンティーニャス」では、アベルの醸し出すサパテアードの心地よいリズムや美しい回転、個性的な動きを――とりわけブラッソ――大いに楽しんだ。
照明のお手伝いにいらしていたバイラオーラの手下イリアさんによると、「4人のショー、毎日内容が違って面白かったわ。ある意味すごい!」とのこと。
(毎日見られて、いいな~)
写真はフィン・デ・フィエスタと、2020年のヘレス・フェスティバルのクルシージョのさいスタジオで撮っていただいたラ・モネタと息子さんと私のスリーショット。
今回、残念ながらラ・モネタの踊りは見られなかったが、4人のショーは素晴らしいものだった。アルティスタのみなさん、スタッフのみなさん、そして村松多加代さん、お疲れさまでした! 素晴らしいショーをありがとうございました。ラ・モネタの一日も早い全快を、心から祈っております。