私の十大ニュース2023 | 野村眞里子のブログ <オラ・デル・テ>

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今年も残すところあと4日。コロナ禍、戦争と続く激動の時代に生きているのをいやというほど感じた2023年ですが、私としては今やれることを精一杯やってきたつもりです。

 

さて、今年も十大ニュースやります! 1~5はオフィシャル、6~10はプライベートです。

 

もしよろしければ、過去記事もあわせてご覧ください。

 

※          ※          ※

 

1. 創作フラメンコ公演『タンゴ探しの旅』開催決定!

 

昨年11月、白水社より刊行となった『アンダルシア夢うつつ――南に着くと、そこにはフラメンコがあった』の第14章「タンゴ探しの旅」をベースにした公演を、来年6月15日(土)、16日(日)にKAAT(神奈川芸術劇場)大スタジオで開催することが決まりました。

 

2020年の野村眞里子引退フラメンコ公演『michiyuki』以来久々の創作フラメンコ公演で、目下脚本絶賛執筆中です。ものすごく面白い公演になると思いますので、ぜひご都合をつけていらしてください! なお、出演者は下記です。

 

【踊り】

河野麻耶(母親)、村山雅史(父親)、村山正子(父の2番目の妻)、出水宏輝(息子)、伊藤笑苗(娘)、山本将光(祖父)、朱雀はるな(祖母)、山本涼(息子の子ども時代)、野村眞里子(謎の女)他

【歌】

ミゲル・デ・バダホス、小松美保

【ギター】

ペペ・マジャ・マローテ、北岸麻生

【パーカッション】

朱雀はるな ※ダンサーと一人二役

 

2.ウクライナ避難民のレクリエーション支援

 

今年、ウクライナ避難民のみなさんとの付き合いが私の生活の多くの部分を占めました。きっかけはテレビのドキュメンタリーで、住居や食料など生活面の支援はあっても、「どこかに行きたい」「何かがしたい」というリクリエーションの部分の支援がないことを嘆く声を聞いたことでした。

 

とはいえ、私がボランティアでできることと言えば、フラメンコを教えることぐらいです。「果たして、フラメンコを見たことも聞いたこともない人たちが興味を持ってくれるかしら?」という不安はありましたが、5月に「ウクライナに平和とアートを!」実行委員会を立ち上げ、活動を開始しました。

 

当初は、日本在住のウクライナ人スタッフの協力もありましたが、9月にそのスタッフが不幸な事件に巻き込まれて心と体を病んで以来、すべてのコミュニケーションは私一人の手にゆだねられました。

 

「ウクライナ避難民をダシにして日本政府からお金でも貰っているんじゃないかしら?」と私に対して持つ疑念、「私はウクライナではアーティストだったのだから、たとえフラメンコでも舞台で何かするにはギャラを払って欲しい」という不満、「あなたは通訳など介さないで、私たちの目を見ながら直接一人一人とウクライナ語でコミュニケーションするべき」と指摘するプライドの高い国民性……など、数々の問題を1つずつクリアしながら、月1~3回、通算18回でのべ50人以上の方にフラメンコをお教えしました。レッスン後のお茶会や食事会、タブラオやコンサートへの招待、下北沢のおまつりへの出演、そして12月23日には3人の生徒に『クリスマスフラメンコライブ&パーティー』へ出演していただきました。

 

私としてはフラメンコを教えるだけのささやかなレクリエーション支援のつもりでしたが、戦争をしている国の人とのつきあいは想像を絶するほど難しく、こちらも全生活をかけるぐらいの気持ちが必要なのだと知りました。

 

このプロジェクトを支えてくださったみなさまには心よりお礼を申し上げます。なお、クラウドファンディングのリターンは1月半ば過ぎからの発送となりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

3.第12回エルスール財団新人賞授賞式

 

12月17日(日)、エルスール財団記念館 ~詩とダンスのミュージアム~ にて第12回エルスール財団新人賞の授賞式を行いました。今年の受賞者は下記のみなさんです。

 

<現代詩部門>(選考委員:野村喜和夫、小野絵里華)

「とある日」編集部

 

<コンテンポラリーダンス部門>(選考委員:乗越たかお)

黒須育海

 

<フラメンコ部門>(選考委員:野村眞里子)

鈴木時丹

 

贈賞理由、プロフィール、写真につきましてはエルスール財団HPをご覧ください。

https://www.elsurfoundation.com

 

撮影:大森有起

 

 

 

4.野村喜和夫『美しい人生』が第4回大岡信賞受賞

 

夫で詩人の野村喜和夫が、第4回大岡信賞(共催:朝日新聞社、明治大学)を受賞しました。2022年秋に出版した『美しい人生』(港の人)、及び長年現代詩の世界を牽引してきた功績が評価されての受賞でした。

 

 

 

 

 

5. 中国からの招聘

 

コロナ禍でずっとなかった海外のアートフェスティバルの招聘が再開しました。まずは2023年末~2024年初めの中国旅行です。うかがうのは、中国の杭州です。帰国後、詳細をご報告いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

6.フランス旅行

 

夫はガブリエルの世話で、私はコロナ禍でずっと行けなかった海外に、7月末久々出かけました。とはいえ、コロナ禍で仕事も減っているうえ、円安のため、1週間弱の旅行となりました。

 

写真は、パリで宿泊した「オテル・リテレール・アルチュール・ランボー」です。その名の通り、何もかもがアルチュール・ランボーで満ち満ちた不思議なホテルでした。日本を発つ前、ディレクターの方からランボーに関する夫の著書を所望されたため、『ランボー 横断する詩学』(未来社、1993)、『ランボー『地獄の季節』詩人になりたいあなたへ』(みすず書房、2007)、詩画集『渦巻カフェ あるいは地獄の一時間』(思潮社、2013)の3冊をホテル内の図書館に寄贈しました。

 

 

 

 

 

 

 

7.目の手術

 

年をとれば、誰でもそれなりに目は悪くなります。また、毎年スペインに行くフラメンコ関係者は、目の日焼けで白内障になりやすいと言われています。私も最近本が読みづらくなったため、今年の夏思い切って両目の手術をすることにしました。

 

結果は大成功。裸眼で1.2にまで回復して、眼鏡がまったく必要なくなりました。局所麻酔で手術の様子が全部見えたのが怖かったですが、迷っていらっしゃる方は思い切って手術をされてみては? 人生が変わりますよ。

 

8.左足を三ヶ所骨折

 

5月に横浜で左足を骨折しました。いつも怪我ばかりしている私は、足だけで実に12ヶ所も怪我をしています。(笑)もう多すぎて思い出せないぐらいですが、右足は、初リサイタルの一ヶ月前に生徒にワインの瓶を2本足の甲に落とされて骨折したのを皮切りに、中指2回骨折、足首骨折、膝の靭帯損傷。左足は膝の靭帯と半月板の損傷、腱の断裂、足首の靭帯損傷、そして今回の膝下三ヶ所の骨折! 

 

「『安静に』と言っても、どうせしないでしょう?」とかかりつけの先生が笑いました。「今回、運よく膝のお皿も割れなかったから、3週間ぐらいで治りそうですよ」の言葉にホッとしました。そして、「ウクライナ語で学ぶフラメンコレッスン」を休みにすることができなかったため、先生の予想通り骨折の翌日もレッスンをしました。(笑)

 

9. 二度目の帯状疱疹

 

10年以上前に帯状疱疹になって苦しい思いをしました。でも、まさか二度目を発症するとは!

 

12月に入って腰のあたりに痒みを覚えました。テレビニュースでよく見たダニかトコジラミかしら? と思っていたところ、だんだん範囲が広がってきたので帯状疱疹を疑って下北沢の皮膚科に行きました。「帯状疱疹の第一人者」と言われているU先生のクリニックです。

 

「陽性ですね。」採取した細胞を顕微鏡で見ながら先生がおっしゃいました。10年前の時ほどひどくはありませんが、たくさんの種類の薬を処方していただきました。

 

(とほほ。)

 

みなさまも、帯状疱疹の引き金となるストレスには十分お気を付けくださいね。そして、中高年の方は帯状疱疹のワクチンを受けておかれた方がいいかもしれません。

 

10. アルゼンチンタンゴとバイオリン再開

 

昨年末、約7年ぶりに再開したアルゼンチンタンゴ。講師は、拙著『アンダルシア夢うつつ――南に着くと、そこにはフラメンコがあった』の14章「タンゴ探しの旅」にも登場するアルゼンチンタンゴダンサー、マーシー(村山雅史)&マギ(村山正子)先生です。来年からは少し定期的にレッスンを受けたいと思っています。

 

また、バイオリンも再開しました。こちらは、オーストリア在住のバイオリニストの方に、オンラインで月に2~3回レッスンを受けています。私としては老後の楽しみにと思っているのですが、先生は「一日も早くフラメンコ公演で弾けるようにしましょう!」と厳しく指導してくださっています。頑張ります!

 

※          ※          ※

 

今年もたくさんのアクセスをいただき、本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

 

それでは、みなさまどうぞ良い年をお迎えください!