今年は、とにかく電気製品の修理に追われている。あまりにも立て続けのため、お金が回らない。
そこで、自宅の修理の方はすべて後回しにすることにして(笑)、エルスール財団記念館の修理から始めた。まずは製氷機。氷が作れなくなってしまったのだ。修理の見積もりを作成してもらうと、「なんでこんなに高いの!?」と驚くような金額だったが、氷が作れないとカフェはどうにもならない。泣く泣く修理を依頼した。
次が防犯カメラの故障。館内のいたるところにカメラがあるが、2階の休憩スペースのカメラが故障してしまった。ギリギリ補償期間中ということで40パーセント引きで交換できたが、元値が高いため痛かった。
そして、昨年1台、今年2台故障したエアコン。昨年はコロナ禍ということもあり修理せずにやり過ごしたが、今年の猛暑では待ったなしだ。清水の舞台から飛び降りる気持ちで、3台同時に修理を依頼した。(汗)
こうして、修理が終わり、支払いも残り1つとなったところで、最後の大修理が待ち受けている。オーディオ設備だ。
オーディオ設備に関しては、かつて私の公演や私がプロデュースするフェスティバルなどで音響スタッフを担当してくださった故Kさん(2006年没)が、約25年前にこだわり抜いて選んだものだ。
まず、スピーカーは「BOSE」。Kさんは、専門誌にいつもBOSEのスピーカーのことを書いていらしたので、当然と言えば当然だった。
次はカセットデッキ。今では使うこともないが、「カセットデッキはTEAC」と迷うことなく選んでくださった。
そしてCDプレーヤー。これは「DENON」を選んでくださった。
最後がアンプ。「SONY」のFA33ESだ。
でも、すべてメーカーが違うと、私のような機械オンチが扱うのはかなり大変だ。マニュアルもすべて読み、かなり苦労して使い始めた。Kさん亡き後は、スタッフと私でなんとか乗り切り、レコードプレーヤーと接続したり、Bluetoothを利用したり……と、さらに使い方の幅が広がった。
でも、最近CDプレーヤーの調子がすこぶる悪い。25年も経っているので、これまで故障しなかったことが不思議なぐらいだが、お金のことを考えると修理を頼む勇気が出なかった。
そんなわけで、最近エルスール財団記念館のBGMは、CDではなく、LPレコードばかりかけていた。(笑)
でも他の修理がようやく終わったので、ついにオーディオ機器を何とかしようと、重い腰をあげることにした。
思い切って一体型に買い替えるか、調子の悪いCDプレーヤーだけ修理、あるいは買い替えることにしようか? Kさんだったら何と言うだろうか?
とにかく、今年中には決心します!(笑)
写真はありし日の、Kさん。2002年1月、野村眞里子/エルスール・フラメンコ舞踊団旗揚げ公演『王女メディア』のさい、世田谷パブリックシアターにて。撮影:池上直哉。