ルイス・モネオスペシャルライブ | 野村眞里子のブログ <オラ・デル・テ>

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昨日は3月31日。朝一から年度末の超バタバタに巻き込まれ、東京の中を右往左往していたが、夜は今週2回目の高円寺「エスペランサ」にうかがった。内容は、ヘレス・デ・ラ・フロンテーラのフラメンコ地区のひとつ、バリオ・サン・ミゲルいわゆるプラスエラのヒターノの名門、モネオ家のルイス・モネオとフアン・マヌエル・モネオの父子が出演するというのだから驚きだ。

 

 

 

 

 

私がモネオ家のカンテに初めて生で触れたのは、1989年の夏のことだった。当時まだほとんど日本人の行かなかったこの町にたった一人降り立ち、フェスティバルを鑑賞した。次々に登場するヘレスの歌い手やギタリスト、そして数人の踊り手。私はヘレスのフラメンコにすっかり魅せられてしまい、その後毎年行くようになった。

 

ヘレスのアルティスタの中でも、とりわけ私が敬愛したのが、故フアン・モネオことエル・トルタだ。ルイス・モネオとは兄弟関係にある彼は、日本フラメンコ協会の招きで来日したことがあり、エルスール財団記念館のオーディオ・ヴィジュアルルームには、その時のパネルが壁にかけてある。左がエル・トルタ、右がモライート・チコ。撮影:中尾務。

 

 

 

 

 

さて、昨日の「エスペランサ」は、どこを見ても知っている方ばかり。ちなみにお隣は、スペイン音楽研究家/ライターでカンタオーラの濱田吾愛さん、後ろはバイラオーラの影山奈緒子さん、小林泰子さんだった。

 

セットのドリンクとタパス・セットで開演を待つ。以下は昨日の出演者とプログラム。(間違いにお気づきの方は、どうぞお知らせください。)

 

 

 

 

 

『ルイス・モネオスペシャルライブ』

2023年3月31日(金)19:30~

出演:ルイス・モネオ(カンテ)、フアン・マヌエル・モネオ(ギター)

※二部のみ マヌエル・デ・ラ・マレーナ(カンテ)、エミリオ・マヤ(ギター)

 

<一部>      ルイス・モネオカンテリサイタル

●ティエントス~タンゴ

●アレグリアス~カンティーニャス

●ソレア

●シギリージャ

 

<第二部> フィエスタライブ

●ソレア・ポル・ブレリア

●ファンダンゴ

●ブレリア

●フィン・デ・フィエスタ

 

何もかもが素晴らしく、このようなライブを開催していただいたことに感謝しかない。

 

とりわけ、第一部の「ソレア」と「シギリージャ」には魂が震えた。二部は4人のアルティスタによる、楽しくも緊張感あるライブ。エミリオ・マヤ一人だけヘレスではなくグラナダだが、うまく溶け込んでいた。エミリオのファルセータの際は、ルイスから何度も「ヒターノ!」のハレオがかかった。マヌエルは、舞台上から何度も「今夜は私にとって特別な夜」と繰り返し、熱演した。フィン・デ・フィエスタでは、4人全員が「ブレリア」を一振り踊った。さすがヘレス!(とグラナダ! 笑)写真は最後に踊ったフアン・マヌエル・モネオ。

 

 

 

 

 

ライブの余韻が残る中、一足先に「エスペランサ」を出た。今年の春ヘレス・デ・ラ・フロンテーラには行けなかった私だが、ヘレスを満喫した夜だった。こういうライブに、また早く出会いたい。