『MTGを始める前に、まずはこのクッシュボールを使って、アイスブレイクから始めましょう』
柔らかな声色でそう語り始めた今回のゲストスピーカー。
エグセクティブ・コーチ。
斎藤日登美。
この方の記事を書くのは、今回で3度目になります。
まず、その引き出しの豊富さに尊敬の念を抱きつつ、
今日は、題名にもある、『実践的会議』について、
出来るだけロジカルに表現していこうと思います。
それでは、しばしお付き合いのほど。。
【24】
強い会議をつくろう!実践できるファシリテーションの実例&考察ミーティング
● ゲスト:斉藤日登美
Quality Time Corporation
代表
● ライター:4630
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エグゼクティブコーチ、斎藤日登美さんは、数多くの企業で、数多くの社長のサポートをし、
企業内の研修、ミーティングファシリテーションなども行い、数多くの企業にとって、
なくてはならない存在として、多方面でご活躍されています。
今回の宇田川ビジネスミーティングでは、斎藤さんの数あるお仕事の中で、『会議』にフォーカスをあて、
そこで会議を仕切る“ファシリテーター”の役割を論じながら、
より有能なビジネスパーソンを育てられるやり方を、教えて頂きました。
まずアイスブレイクからスタートしたMTG。
クッシュボールを回しながら、ボールを持った人が、自己紹介と、今回参加したことで持ち帰りたい事を発表。
そして更に、『実はワタシ、●●なんです。』という話もしてみる事に。
アイスブレイクは、以前長井オーナーMTG でも学びました。
重要な会議になればなるほど、緊張感はツキモノ。
本当に大事なことを決める会議には、『言いたい事が言える』環境づくりがまず必要。
ファシリテーターは、そういう部分にも配慮しているんですね。
アイスブレイクを通じて、自分の解放と他人を受け入れる準備を。
会議の前に、場の空気感に少し笑顔を取り入れます。
『ミーティングは“ゴール”が大事。 “目的”と“ゴール”は少しずつ違う。
目的 “より有能なビジネスパーソンになるために”
ゴール “ファシリテーション”スキルを身につける。』
ファシリテーションを知ることで、成果の出る会議を行う助けになる具体的な「やり方」を得る。
それが、今回のMTGで語られた内容。
ここからは、その内容について、具体的に記載していきます。
Q.ファシリテーションとは何か?
<日本ファシリテーション協会の定義>
ファシリテーション(facilitation)とは、「促進する」「容易にする」「円滑にする」「スムーズに運ばせる」というのが原意です。人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶように舵取りするのがファシリテーションです。具体的には、集団による問題解決、アイデア創造、合意形成、教育・学習、変革、自己表現・成長など、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。またその役割を担う人がファシリテーター(facilitator)であり、日本語では「協働促進者」または「共創支援者」と呼びます。分かりやすく言えば、裏方で黒子のリーダーです。会議で言えば、メンバーの参加を促進し、プロセスの舵取りをする人がファシリテーター(進行役)です。
出典:上記協会HPより:https://www.faj.or.jp/modules/contents/index.php?content_id=23
これを、斎藤さん的に言い直すと、
『集団が“納得性”のある策やアイデアを導き出すためのプロセスを管理・サポートすること』
この、 “納得性”というのが、会議の中で重要な位置に存在しています。
ファシリテーションのプロセスとして、
1.場・プロセスをデザインする
2.場をコントロールする(受け止め、引き出す、対人関係をコントロールする)
3.構造化する(かみあわせる、整理する)
4.合意を形成する(まとめる、分かち合う)
という4つの流れが考えられる中で、下記のような構図を見てみます。
会議が進行していくにつれて、その会議で生み出そうとしている戦略が有効的であり、
尚且つその場にいる参加者や、会議から行動に移るメンバーの納得度が高い場合、
図でいえば『D』の位置に会議が到達したときには、その会議から生まれた戦略の成功確率が高まります。
もちろん、『D』に至る事がベストなのですが、メンバーによってはなかなかそこまで詰められず、
外部からコンサルタントなどを入れて、どうにか成功確率を高めようとした場合に、考えられることは、
戦略の有効性を重視しすぎて、メンバーの納得性が低い状態にある、『B』で結論を出す事が多いのではないでしょうか。
会議で出た結論が、成功するかどうかは分かりません。
であれば、戦略の有効性を重要視するよりも、メンバーの納得性に比重を置いた方が、
1つの集団として動くことを考えれば、成功確率が高まるのではないでしょうか。つまり、『C』の状態です。
『C』や『D』の状態で会議の結論を出すために、
前述したような、ファシリテーションのプロセスがあるわけですが、
斎藤さん曰く、「1」の段階で、ファシリテーターが明確に成果物を打ち出せれば、
正直かなり会議の流れが良くなるそう。
「何故この会議をやるのか?」
どんな会議でも、本当の目的は、『売上を上げること』である。
それをまず、先に話しておく事が重要です。
会議を行うにあたり、目的を明確化しながら、
更に会議前に、会議自体のグランドルールを決め、予め伝えておきます。
例えば、
1.人が発言しているときはちゃんと聴く
2.疑問に想ったことはすぐに聴く
3.隣の人と仲良くなる
4.自分“で”お土産をみつけて持ち帰る
というルールを作っておくと、
『この会議、何も発言出来なかった』とか、『あの人の話がつまらなくて何も得られなかった』など、
何かを誰かのせいにした言い訳が出来ない状態を作っておく事が出来ます。
簡単なことのようですが、“予め”という部分が、大事なように思います。
ex.
時間を守る/参加する/意見を言う/人のせいにしない/メモをとる、
誰が悪いかではなく何を改善すべきか考える/etc...
実際、斎藤さんがファシリテーターとして参加している企業では、
このグランドルールによって、相当会議の能率が上がったそうです。
会議は、『参加=出席』ではなく、成果物を得るために、自らの意志で出るモノ。
そういう会議・場をデザインする事が、ファシリテーターの役割。
ファシリテーターと進行役は、本来は別の方が望ましいそうですが、
実際には、同じ人が行うことがほとんど。
ミーティングデザイナー斎藤さんは、様々な準備したうえで、会議の流れを予測しながら、
その場のライブ感を創り上げていきます。
会議も積み重ねられ、いよいよ最後の会議を迎えた日。
今日、結論を出さなければならない。会議時間は3時間。
その時にファシリテーターは何をすべきか。
その時は、
会議の終わる時間が5時とすると、
『今日、4時50分までに決まらなければ、社長の意見で決めてもらう。それで良いですか?』
と、予め確認をしておく。
会議の始まりから終わりまで。
起・承・転・結のプロセスをしっかり決め、“場をデザイン”する事。
これらは、たとえどんな状況であっても、“最低限”やっておくべき事である。
それだけ決めておくだけで、意味を見いだせないようなグダグダな会議をしなくなる。
これらが、ファシリテーションという考え方であり、
冒頭で話した、
『ファシリテーションを知ることで、成果の出る会議を行う助けになる具体的な「やり方」を得る。』
という、今回のMTGの目的と、ゴール。
たった45分に詰め込まれた具体的かつ実践的な内容は、
その場をデザインする事によって生まれた“熱”とともに、
参加者の皆さんにまっすぐに届いたように思います。
会議はライブ。生放送。
そこに巻き起こる熱意次第で、良い方向にも、悪い方向にも進みます。
熱のある人間を増やし、適当な事を言わない人間を増やし、
ファシリテーションによって、より強い会議を作り、
会社の今後の展開に、役立つ結論を、全員で導き出していけるように。
ファシリテーターの立ち位置を知り、具体策を知り、
それらをこれからの会議に、活かしてみてはいかがでしょうか?
斎藤日登美さんのお話に、1mmの隙間なし。
厚みある人間力から感じられる熱と、その場を包み込む温かい空気感。
是非一度、そのライブ感を、味わいに来て下さい。
斎藤さん、今回も確実に次に繋がるお話をして頂き、有難うございました!!
ご参加頂いた皆様、土曜の夜にお時間頂き、有難うございました!!
交流会の場も、毎回素敵にデザインされています。
MTG後は毎回開催しておりますので、交流会からのご参加もお待ちしております。
次回の宇田川ビジネスミーティングは、
olim オーナーズのひとりでもあり、ゲストスピーカーとしては初登場!!!
【25】 4/10 人脈塾!プロフィールづくりから広がる人脈形成ミーティング
● ゲスト:關口勝生
關口行政書士事務所
代表 ● 参加費:¥4,000
※参加申込フォーマット請求及びお問い合わせは info@atcf.jp からどうぞ。
自分らしい名刺で、自分をPRしたい!人脈を広げたい!
そんな想いに、關口行政書士が答えます!!
お楽しみに!!!