8月10日.


旦那の側からいろいろ書いていても記録として不十分な気がするので,妻のメモをもとに出産を振り返ってみたいと思います.


7月28日:

午前3時頃

生理痛のような痛みで目が覚める.ベッドの中でいろいろ姿勢を変えてみても痛みがおさまらないので,お風呂に入ってみる.お湯につかっている間は少し楽.


午前4時頃

「おしるし」らしきものがある.でも,お産はまだまだ先のことだと思っていた.


午前5時頃

痛みが強くなってきたので,旦那を起こす.旦那に陣痛の間隔を測るためにペンと紙を渡される.このときすでに5分間隔だったが,二人とも今日産むとは思っていなかった.旦那に水中出産用のプールに空気を入れなおしてもらう(だいぶ前から空気は入れてあった).旦那が水道にホースをつけようとするも,てこずっているので私がつける.






午前6時頃

旦那に助産師さんに電話をかけてもらう.旦那はご飯を作り始める.妻用のいなりずしと助産師さん用のワカモレ.痛みが強くなってきたので,旦那に背中をさすってもらう.もっと強く押してほしいといっても,あまり強くならない.


午前6時50分頃

助産師さん到着.さっそく腰をさすってもらうとやはりうまく「この手を待っていた!」と思った(助産師さんの手のひらは厚い).途中で旦那に代わったときに,助産師さんがいいとは言えず,とりあえずさすってもらう.子宮口を確認してもらうと5センチ開いていて,助産師さんに「Good Job!」とほめられる.このときやっと出産が始まることを自覚する.


午前7時30分頃

何度かおしっこがしたい感じになりトイレにいくが何も出ない.トイレに座っていると楽なときもある.何回目かの時に,大きなうんちがしたいような感覚がやってくる.すごく大きくて出したらさけるなーという感じ.本当にさけたらどれくらい痛いんだろうとと思う.1人でトイレにいると不安になる.病院にいたら,麻酔してくださいといっちゃうかも,というひよった考えが頭をよぎる.この間にお湯をため始める.


もうひとりの助産師さんがきて,「赤ちゃんの帽子ある?」と聞かれて,用意してなくて焦る.旦那に「僕の靴下つかうからいいよ」と言われても意味がわからず.陣痛の場所が背中から前のほうに移る.お湯につかりたいけどまだ早いかと思う.


午前8時頃

助産師さんにトイレに行ったらお産が進むかもといわれトイレに行ってみる.そろそろいきみたくなってきたので,プールに入る.


午前8時30頃

1回強くいきむと頭が出る.でもまださけそうだからいきむのを止める.そのあと数回いきんでみる.力まないでいきむみたいな感じで力の入れ方がむずかしいとおもっているうちに,するっと出る.このとき旦那のめがねを飛ばしてしまい,旦那はその瞬間を見逃す.第一声は自分は覚えていないが,旦那いわく,うわずった声で「赤ちゃんだー」と言ったらしい.赤ちゃんは白っぽい膜みたいなものをかぶっている.あったかく,かわいい.


赤ちゃんに旦那の靴下でつくった帽子をかぶせる.しばらくお湯につかった後でベッドに移る.またしばらくして胎盤が出てきてからへその緒を旦那が切る.そのあと体重測定など,助産師さんは出生の書類作業をする.いなりずしを食べる.


◎自宅出産について

桜沢エリカの『贅沢なお産』というエッセイを読んでから自宅出産に関心を持ち始めたが,家族(夫)の理解を得るのは大変かと思っていた.渡米2週間くらい前に保険が使えないことがわかって,ショックを受けるいっぽうで,内心「ラッキー」と思っていた.日本での検診のときから少し病院に対して不満を持っていたことも自宅出産に関心を持った理由のひとつ.

8月9日.


子どもが生まれてから約2週間が経ちました.2週間の間にいろいろな検査を受けたりしたので,その記録を書いておこうと思います.


日本ではどうかわかりませんが,アメリカでは,子どもが生まれる前に主治医となる小児科医を決め,面談しておくのが普通のようです.私たちも出産前に予約を取り面談してきました(60ドルくらいかかります.おそらく保険適用外).このときに出産後の診察のスケジュールなどを説明してもらいました.


私たちが選んだ小児科は出産当日に病院・自宅まで診に来てくれます.私たちは自宅出産したので,家まで来てもらいました.検診といっても,脈を取ったり,関節が脱臼しやすくないかを確認する程度の簡単なものです.これらの点については,助産師さんもしてくれたので,特に家まで来てもらう必要なかったとは思いますが,複数のひとに診てもらえたのはよかったです.


本来ならば出産2,3日後くらいに小児科に検診を受けに行くはずでしたが,いろいろとばたばたしていたので,結局,1週間後に検診を受けに行きました.その次は2週間後というスケジュールでしたが,私たちの場合は,子どもが少し黄疸気味だったので,その経過を見るために数回小児科に行くことになりました.


小児科での検診を受ける以外にも,いろいろな検査を受けなければなりませんでした.カリフォルニア州では,新生児に対して,Newborn Screening Testという血液検査(metabolic:代謝,endocrine:内分泌系,Hemoglobin:ヘモグロビン,other genetic diseases:その他遺伝的疾患)と,聴力検査を受けることを勧めています.私たちは血液検査については助産師さんに採血してもらい(かかとから採血します),それをラボに送ってもらいました(結果はまだわかっていません).聴力検査は,Alta Batesという病院で受けました.聴力検査には無事パスしました.


今週いちばんハードだったのは,黄疸の検査で,火曜日,金曜日,土曜日と3回受けてきました.この検査もAlta Batesで受けました.ビリルビンの数値が20以上になると病院で光線治療を受ける必要があるのですが,火曜日の段階で17でした.ビリルビンの値が下がっているか確認するために金曜日に検査を受けたのですが,このときには18になっていたので,さらにもう一度,確認しようということで,土曜日も検査を受け,このときは17に下がっていたので,ピークは超えたのだと思います.結局,Screening Testを入れると,今週は4回も血液検査をすることになりました.


ビリルビンの値を下げるためには,2時間おきくらいにミルクを飲ませて,おしっことうんちをたくさんしてもらうことが大切なようです(うちの娘はやや便秘気味です).小児科医から排便を促すために,Dulcolaxという座薬(普通にドラッグストアで売っている定番の市販薬)を4分の1に切ってお尻に入れるように言われました.4分の1に切った座薬をなんとかいれようとしたのですが,赤ちゃんのお尻の穴は小さいのでなかなか入りません.悪戦苦闘しているうちに,刺激になったらしく,メリメリメリメリと大量のうんちがあふれてきました.まるで絞り口から出る生クリームのようでした.


赤ちゃんが「気をつけ」の姿勢になるようにしてブランケットでぐるぐる巻きにすると,安心してよく眠るそうです.

8月3日.


出産前の検診の際に,助産師さんから「胎盤はどうするの?」と聞かれたことがありました.病院での出産であれば,胎盤はそのまま廃棄されるそうですが,自宅出産の場合だと,自分の好きなようにできるわけです.「胎盤を食べる人もいるのよ」と助産師さんから聞かされ驚きましたが,たしかに私の兄は胎盤はレバーみたいでおいしそうだったと言っていましたし,なかには実際に食べる人もいるのかなぁと思っていました.


地域によっては,胎盤を黒焼きにしてから粉末にして疲労回復の薬にしたりするそうです.猫も産後に自分の胎盤を食べますし,産後の肥立ちによく効くということも助産師さんから説明してもらいました.


少し気になっていろいろ検索してみると,Youtubeで自分の奥さんの胎盤を調理してみるという動画がありました.イタリアンのような味付けにしていました.また別の動画では,レバーペーストのようにして,クラッカーにつけて食べていました.


たしかに赤ちゃんに栄養を供給していた胎盤に感謝を気持ちをこめて食べてみる,というのもありかなぁと思い,赤ワインに漬けてからソテーしてみようとか,レシピを考えてみたりしました.


しかし実際に出産を終えて,胎盤と対面すると,あまり食べる気にはなりませんでした.それほどおいしそうでもなかったですし,やはり大切なものを食べてはいけないだろうと思い,とはいってもすぐには捨てられず,とりあえず冷凍庫に保管していました.


結局,土に返すのが一番だろうと思い,大きめのプランターを買ってきて,そこに埋めました.Tilden Parkにもっていって埋めるということも考えましたが,通報されても困るのでやめておきました.変な虫がわかないことを祈るばかりです.


トマト,ピーマン,イエロー・スクワッシュを植えてみました.


自宅出産をするといろいろなものが手元に残るのですが,水中出産の際に,赤ちゃんの頭の部分を包んでいた羊膜がきれいにはがれて,水の中でふわふわしていたものを助産師さんが「きれいねー」と取っておいてくれました. これも捨てるに捨てられず,とりあえずベランダで天日干しにしてみました.赤ちゃんのへその緒が取れたら,それと一緒に保管しておこうと思います.