森の中に咲く花を探しに行ったんだ
まるでおとぎ話の魔法使いの弟子のように
魔法の薬草でも探すみたいに
それでそれはそこに咲いていたんだ
暗い森の中でぼんやり灯る明かりのようなその花
「そこの子供おぼえておいで。わたしのこと。もうすぐここはなくなるから。」
そんな言葉の意味もわからず花に見とれていたんだ
話をする花を摘むなんてことはしなかったよ
でも花の言葉の意味はすぐにわかったんだ
それからしばらくして
ブルドーザーが音をたてて チェーンソーが鳴り響いて
あの花の言ったとおりになった
ねえ 僕はまだおぼえているよ
もう僕が行けないところになってしまったけれど
あなたのすがたはここにあるよ
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