ソラギツネです。宇宙(ソラ)の向こうから黄昏森にやってきました。「星の時計」という綺麗な音色のする懐中時計を持っています。この時計は時間を見るものではありません。第一、黄昏森で時計はいりませんから。星の時計は宇宙の時が刻む音を聴くものです。宇宙の時はとても綺麗な音がします。
学生の頃、マスコミの著名人が書いた、「男が○○代にやっておくべきこと」シリーズが書店の文庫本の棚にずらっと並んでいました。手に取ってみると、確かに正論だと思いました。20代、30代、40代に、その本に書かれた通りやっていけば間違いはないと思いました。でも、同時に予定通りの人生って何だろうと思いました。きっと僕はそのとおりにはできないんだろうな、と思いました。
人生も折り返しをとおに過ぎた今、振り返ると、スガシカオの「プログレス」みたいに、何一つ様になっていない僕がいます。やっておくべきことなんて、たぶんろくにやってこなかったんだろうな、と思います。でも、それでいいと思います。順番通りやっても面白そうじゃないし、いつもやりたいことはあるし、この先の一歩があればそれでいいと思います。締め切りなんて、いつ来るかわからない「死」しかないのですから。
朝7時32分にあそこの交差点を通り過ぎなくてはいけない。
午前中には書類を○○課に回さないといけない。
夜の12時30分には寝なければいけない。
寝ることまで、まるでやらなくてはいけないこと。
やらなくてはいけないことがたくさんあるから時計が必要だ。
でも、時計に人生を乗っ取られるな。
大切なのは針も文字盤もない「星の時計」
その刻む音だけが命の響き。
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