こんにちはamataです。
先日、友人に「今何か上映中で明るくなれる映画ない?」と聞かれ、そういうえば、最近の映画ってシリアスなものが多いなと感じる今日この頃です。
アカデミー賞でも、評価されるのはシリアスなものばかり。
笑って泣けるコメディなんて、あんまりノミネートされていませんよね。
そんな中、DVDで『トッツイー』を見ました。
なんて素敵な映画!なんて上質なコメディ!
この映画、私の好きな映画ベスト10の中に入ることが決定しました!(ほかの9つは決めてないけど)
私はこういう映画が作りたくて、シナリオを書いているのだと、改めて感じさせられた映画でした。
コメディって、笑わせるだけじゃなくて、ちゃんと泣かせるシーンもあるから好きなのよねえ。
邦画でもコメディって割とあるんだけど、私好みではないのです。
日本のコメディって、なんか分かる人には分かる、みたいな、シュールなものが多くて苦手です。
日本のお笑いにも近いですよね。「俺の笑いが分かるか!お前ら!」みたいにオラってる感じ
そういうんじゃなくて、老若男女、誰がみても笑えるコメディが見たいんです。
日本で唯一それができるのが三谷幸喜監督だと思います。
三谷作品の中で好きなのが、「マジックアワー」と「ラジオの時間」ですね。
海外のコメディ映画に近いですね。
では、トッツイーの感想、行ってみたいと思います
『トッツイー』
1982年、アメリカ合衆国のコメディ映画。
売れない俳優、マイケルが女装してドラマに出たところ、人気者になる。
しかし、マイケルの人間関係を思わぬ方向に・・
監督:シドニー・ボラック
脚本:ラリー・ゲルバート、マレー・シスガル
キャスト:
マイケル/ダスティン・ホフマン
ジュリー/ジェシカ・ラング
サンディ/テリー・ガー
ジュリーの父
友人のジェフ
1.どんな人でも笑える上質のコメディ
この映画、名監督のシドニー・ボラックの作品です。
彼、キャストの中でも登場してるのですが(マイケルが所属する事務所の社長役)監督とは思えないほど、芝居がうまい。
このコメディは、お年寄りがみても子供がみても笑える作品です。
マイケルが女装してドロシーになるのですが、ただただダスティン・ホフマンが化粧してるだけなのにみんなが騙されてるのが笑える。(ここはダスティンの本意ではないでしょうけど)
そして、何より笑えるのは、ドロシーを好きになる男性陣。本気で恋するところが笑えるんですよね〜。
5分に1回は笑えるシーンがあります。
マイケルの女友達のジュリーも、すっごくかわいそうな役なのに(1回マイケルとベッドインするのに、全く相手にしてもらえない)、なぜか笑えてくると言う。悲壮感が全くないんですよね。
役者のうまさと、シナリオの良さと、演出の良さがあいまった作品です。
コメディであるがゆえに、「そんなこと、ありえんやろ」という展開も許されてしまうんですよね〜。
2.キャストの芝居のうまさ
いいシナリオと俳優陣の芝居のうまさも際立ちますね
主人公、ダスティンホフマンのうまさはもちろんのこと、個人的には、マイケルの女友達役のサンディと、ジュリーのお父さんの芝居が好きでした。
もちろん、他の役の人も、すっごく上手です。
なんであんなに笑えるのかなあ。
とくにわざとらしい芝居もなし、顔芸みたいなものもない。
ごく自然なのに、そこがまた笑いをさそうんですよね。
うまいよなあ。
3.きっちりと作り込まれたシナリオ
これまた、すごくわかりやすい展開のシナリオでしたねえ。
プロットポイントの1と2も、ミドルポイントも。
そして、キャラクターが何よりいい。
自分の素性を話すシーンなど無いのですが、彼らが話すちょっとしたセリフで、彼らがどういう性格なのかというキャラクターが見事に出ていますよね。
脚本家、うまですよね。
特に、クライマックスでネタバレするシーンでの、それぞれの反応が彼らの置かれた状況やキャラクターを反映していて面白かったです。一番よかったのは、ジュリーの不倫相手かな。喜んでいるのは彼だけだという
この映画に関しては、久々にプロット解説、やってみたいなと思いました。
ああ、またこんな洒落たコメディが観たいなあ。
最近はこういう映画、ないですもんね〜〜