『トッツイー』:最高に素敵なコメディ映画 | amataの崖っぷち脚本道

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40過ぎで取り柄も仕事もない女の人生最後の挑戦。

こんにちは爆  笑amataです。

 

先日、友人に「今何か上映中で明るくなれる映画ない?」と聞かれ、そういうえば、最近の映画ってシリアスなものが多いなと感じる今日この頃です。

 

アカデミー賞でも、評価されるのはシリアスなものばかり。

笑って泣けるコメディなんて、あんまりノミネートされていませんよね。

 

そんな中、DVDで『トッツイー』を見ました。

 

なんて素敵な映画!なんて上質なコメディ!

 

この映画、私の好きな映画ベスト10の中に入ることが決定しました!(ほかの9つは決めてないけどニヤリ

 

私はこういう映画が作りたくて、シナリオを書いているのだと、改めて感じさせられた映画でした。

コメディって、笑わせるだけじゃなくて、ちゃんと泣かせるシーンもあるから好きなのよねえ。

邦画でもコメディって割とあるんだけど、私好みではないのです。

日本のコメディって、なんか分かる人には分かる、みたいな、シュールなものが多くて苦手です。

日本のお笑いにも近いですよね。「俺の笑いが分かるか!お前ら!」みたいにオラってる感じチーン

そういうんじゃなくて、老若男女、誰がみても笑えるコメディが見たいんです。

日本で唯一それができるのが三谷幸喜監督だと思います。

三谷作品の中で好きなのが、「マジックアワー」と「ラジオの時間」ですね。

海外のコメディ映画に近いですね。

 

では、トッツイーの感想、行ってみたいと思います!

 

『トッツイー』

1982年、アメリカ合衆国のコメディ映画。

売れない俳優、マイケルが女装してドラマに出たところ、人気者になる。

しかし、マイケルの人間関係を思わぬ方向に・・

 

監督:シドニー・ボラック

脚本:ラリー・ゲルバート、マレー・シスガル

キャスト:

マイケル/ダスティン・ホフマン

ジュリー/ジェシカ・ラング

サンディ/テリー・ガー

ジュリーの父

友人のジェフ

 

 

1.どんな人でも笑える上質のコメディ

この映画、名監督のシドニー・ボラックの作品です。

彼、キャストの中でも登場してるのですが(マイケルが所属する事務所の社長役)監督とは思えないほど、芝居がうまい。

このコメディは、お年寄りがみても子供がみても笑える作品です。

マイケルが女装してドロシーになるのですが、ただただダスティン・ホフマンが化粧してるだけなのにみんなが騙されてるのが笑える。(ここはダスティンの本意ではないでしょうけどあせる

そして、何より笑えるのは、ドロシーを好きになる男性陣。本気で恋するところが笑えるんですよね〜。

5分に1回は笑えるシーンがあります。

マイケルの女友達のジュリーも、すっごくかわいそうな役なのに(1回マイケルとベッドインするのに、全く相手にしてもらえない)、なぜか笑えてくると言う。悲壮感が全くないんですよね。

役者のうまさと、シナリオの良さと、演出の良さがあいまった作品です。

コメディであるがゆえに、「そんなこと、ありえんやろニヤリ」という展開も許されてしまうんですよね〜。

 

2.キャストの芝居のうまさ

いいシナリオと俳優陣の芝居のうまさも際立ちますねビックリマークビックリマーク

主人公、ダスティンホフマンのうまさはもちろんのこと、個人的には、マイケルの女友達役のサンディと、ジュリーのお父さんの芝居が好きでした。

もちろん、他の役の人も、すっごく上手です。

なんであんなに笑えるのかなあ。

とくにわざとらしい芝居もなし、顔芸みたいなものもない。

ごく自然なのに、そこがまた笑いをさそうんですよね。照れ

うまいよなあ。

 

 

3.きっちりと作り込まれたシナリオ

これまた、すごくわかりやすい展開のシナリオでしたねえ。

プロットポイントの1と2も、ミドルポイントも。

そして、キャラクターが何よりいい。

自分の素性を話すシーンなど無いのですが、彼らが話すちょっとしたセリフで、彼らがどういう性格なのかというキャラクターが見事に出ていますよね。

脚本家、うまですよね。

特に、クライマックスでネタバレするシーンでの、それぞれの反応が彼らの置かれた状況やキャラクターを反映していて面白かったです。一番よかったのは、ジュリーの不倫相手かな。喜んでいるのは彼だけだというニヤリ

この映画に関しては、久々にプロット解説、やってみたいなと思いました。

 

ああ、またこんな洒落たコメディが観たいなあ。

最近はこういう映画、ないですもんね〜〜!!