『ファーザー』:認知症の斬新な切り口 | amataの崖っぷち脚本道

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40過ぎで取り柄も仕事もない女の人生最後の挑戦。

こんにちは爆  笑amataです。

 

この映画で、アンソニー・ホプキンスはアカデミー最優秀主演男優賞を受賞しています!

 

ということで、観に言ってきました!

映画の感想を、ネタバレしない程度に、ちょこっとつぶやいてみたいと思います!

 

『ファーザー』

監督/フローリアン・ゼレール

キャスト/アンソニー:アンソニー・ホプキンス

アン:アンソニーの娘

 

 

 

①迷路のような映画

あんまりネタバレしたくないので言いたくないのですが

「迷路のような映画」

でした。

これは、認知症の80歳の主人公「アンソニー」を主観としたドラマであります。

(最初はアン目線なんですけどね)

なので、見ているうちに観客もわけわかんなくなってくるのです。

そして、どんどん怖くなっていきます。

「あれ、このドアを開けたら、今度は誰がいるんだろ?どこにいるんだろ?」

というように。

「天地人」天=時期 地=場所 人=人 が混乱していくんですよね。

もちろん、これだけだと本当に混乱したまま映画が終わってしまうので、

ちゃんと娘、「アン」の視点もインサートされています。

それによって、

「ああ、ここはこういう意味だったのね」

と理解し、安心することができます!

もともと、この作品は舞台だったようで、日本でも公演されているようです。

確かに、登場人物は少ないし、舞台的な映画だよなあ。

場所も、ほとんどがアンソニーの家(これもなんと言っていいか・・)で展開していきます。

舞台版も、ぜひ見たいですね爆  笑

 

②認知症の斬新な切り口

認知症は、今では大きな社会問題になっています。

よって、認知症をネタにしたドラマも多数作られています。

ただ、今までの認知症のドラマって、認知症になった家族を介護する家族、苦悩する本人という構図が多かったですよね。

でも、この映画は違うんです。

認知症になった主人公が見える世界と、視聴者が見る世界が「同じ」なんです!

これが衝撃的でした笑い泣き

主人公に共感、というより「同化」してしまうので、主人公の動揺や混乱が手に取るようにわかるんですよね。

主人公の言動は「視聴者からみたら」至極真っ当なのですが、そんな主人公を不信な目で見る周りの人たち。

自分が間違っているのか、相手が間違っているのかだんだん分からなくなってくる。

これ、ホラーですよ。ミステリーですよ。

そして、迎えるラスト。。

絶対に見るべき映画だと思います。

 

③アンソニー・ホプキンスの名演

さすが、主演男優賞を獲るだけのことはある!

素晴らしい演技でしたおねがい

これを日本でできる俳優さんといったら、、西田敏行さんくらいじゃないでしょうか。

笑いと切なさを誘う絶妙なお芝居。

これ、戯曲ではあるみたいですが、ぜひ日本版を映画かテレビドラマで見てみたいなあと思いました。

 

さて、この映画を観た後、1時間のランチの後に「アメリカンユートピア」を観たのですが、(感想はまた後日!)

家に帰ってから、強烈な頭痛に見舞われました滝汗

あまりの刺激の強さに脳がパンクしたようですゲッソリゲッソリ