お店ってものすごく「人」の要素が高いビジネスです。
お店の力が個人の力と切り離せないことが多い。
例えば接客サービス。人が変われば、サービスの質が落ちたりすることはままあることです。

何故か。

それはお店における仕事の知識の大半が「暗黙知」というヤツだからなんです。
しかし、お店の仕事に暗黙知が多いからといって、仕事が個人依存していてはお店は安定したサービスが提供できません。

では、どうしたら良いのでしょう。

$お店マーケティング情報 At-Rium(アトリウム)


暗黙知を共有するには
段階を踏む事が必要!という理論があります。

「知識変換の4ステップ SECIモデル」
うーんなんだか役に立ちそう!

■「暗黙知」とは?
そもそも暗黙知とはなんでしょうか。
簡単に言えば個人に蓄積された、他の人に伝えにくい知識のことです。
反対語は「形式知」

例えば、「ドレープ式オムレツの上手な巻き方」などは人にうまく伝えるのが難しいし、
伝えられたとしても、再現するのは難しい。
こんな知識が暗黙知。職人技なんかがこれに当たります。

逆に、仕入伝票の処理なんかは手順を書いとけば誰でも再現できます。
これが「形式知」

という感じです。

■段階を踏めば怖くない
SECIモデルは暗黙知をお店全体で共有するために
-「共同化」
-「表出化」
-「結合化」
-「内面化」
の4つステップを踏むべし!といっています。
※4段階の英語の頭文字をとって“SECI(セキ)プロセス”と呼ばれるらしい。
※野中郁次郎(一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授)と竹内弘高(一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授・研究科長)が提唱したらしい。


■共同化
「暗黙知」から「暗黙知」へ
個人に蓄積された知識や技能を、直接伝授する!というもの。
通常はここまではやるんですが。

例えば、技術講習会やったり、実際に職場で先輩が訓練したり。((OJT=オンザジョブトレーニング というヤツですな))

■表出化
「暗黙知」から「形式知」へ
個人に蓄積された技能や知識を、紙に書き出したりして形式知カする作業ですね。

「ヒヤリハット蓄積運動」((ヒヤっとした事、ハッとした事を書き留める運動。製造業とかの工場が発祥でお店にも広がったみたい))とかやっているお店ありますもんね。
いざ取り組むと、たいそうな感じがしますが、日報の活用や朝礼での個人の気づきの蓄積でも効果ありそう。

■結合化
「形式知」から「形式知」へ
集まった、形式知化された暗黙知を並び替えたり集めたりして整理するステップです。

具体的に言うとマニュアル化ですね。

■内面化
「形式知」から「暗黙知」へ
形式知として整理された「暗黙知」を今度はスタッフが意識しなくても行動できるレベルに落とし込むのがこのステップ。

マニュアルを実行する訓練ですね。



こうして、個人の暗黙知が、お店の個々人のモノになるというワケです。

なかなかうまくいかないスタッフ育成も
この4ステップをうまく活用して制度をつくれば
うまく行きそうな気がしますね!