マルサの「4K」って何?厳しい職場環境で生き方を学ぶ! | 元国税OB税理士・マルサの事件簿

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 元国税査察官(マルサ)のOB税理士です。
日常の出来事、税金に関する事件報道や人間模様、リアルと過去をリンクして思いを綴ります。
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ガサ入れ300回 元マルサの税理士飯村正三です。

 

今日は、「マルサの4K」についてお話しします。

 

4 K とは ⇒ きつい、汚い、危険、苦しい

 

マルサは国税組織の中でも特殊な部署です。

以前お話したように国税職員でもマルサの経験者は少なく、私も「マルサの女」の映画を見て認識したくらいです。

 

昭和62年7月の人事異動の際に、周り先輩や同僚からは、「体だけは注意しろよ」と声を掛けられたことは今でも忘れません。

 

このマルサの4Kをすぐに体験することになりました。

 

・先輩はきちんと教えてくれないし、簿書庫に入ってひたすら自己学習。

・残業は当たり前、土日出勤もある。

・調査はコツコツと押収したメモや資料の地道な「物読み」で細かな数字を読み解いていく。

・もちろん誰も手伝ってくれません。

 

仕事のやり方は、他人から盗んで自分のものにする。マルサは「職人の世界」でした。

まさに経験がモノをいう世界です。

 

ちょうど10月の結婚もあり、公私ともに大変な半年でした。

それに輪をかけて裁判の証人として出廷したことは、更なる経験の「K]が加わりました。

 

国税局から帰って夕食をすませて風呂に入って寝るのは日付の変わる少し前だったと思います。

布団の中で「あ~いやだなあ。」と思って寝付けなかった日々が続きました。

 

しかし、結婚を機に会社を退職して専業主婦となった妻を食わしていかねばなりません。

心身とも厳しい状況でしたが、踏ん張ってとにかく目先の仕事を片付けることに全力投球でした。

 

先輩は厳しい人でしたが、「わからないのは当たり前。なんでも聞いていこう!と開き直ってどしどし聞いていきました。

 

疑問が出たらその日に解決する!少なくとも解決の糸口を見つける!

 

このやり方で何とかその年を越すことができました。

マルサの1年目の半年は、あっという間に過ぎ去っていきました。