プロレスクラシック~伝承~第40回TV観戦記 | 俺ってデビルマン!?

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知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 まずはお詫びから。今回の放送ラインナップ発表を書いたとき、私の勘違いでデイビーボーイ・スミスと書いていましたが、実際はジョニー・スミスでしたね。申し訳ございません。

 それにしてもジョニー・スミスの妙技は当時から素晴らしい。デイビーボーイより体格的には劣りますが、動きの良さや技のキレは上かな。そういう意味では、よりキッドに近い選手といえ、タッグの完成度的には高まったのかな、なんて気がします。

 その分、パワーではデイビーボーイより劣るので、馬場さん的には評価が下がったのかも知れませんが、試合のレベルは上がったのかな、なんて気もします。キッドの格を考慮したのか、アジアタッグ戦線に本格参入することはありませんでしたが、していたら核として活躍していたかも知れませんね。

 あと気付いてみたら、川田さんのタイツが既に黒と黄色のタイツになってました。改めて見直してみたら、第37回のときにはまだ水色と黄色だったので、この期間で変わっていた模様。後にずっと黒&黄が定着していたので、何か普通に見過ごしていました。でも当時はファンの間で「天龍カラーになった」って大きな話題になりましたよね。

 それにしても三沢、川田組って、超世代軍が結成されてから初めて正式なタッグが結成されたのですが、最初から連携が物凄くスムーズですよね。合体技も個人の技も、本当に流れるように放たれている。そういう意味では、晩年の三沢、小川組に匹敵するものがある。

 高校時代の先輩後輩の間柄とはいえ、アマレスにタッグはないし、プロになってからも三沢は早くからメキシコに渡り、タイガーマスクとしてスター街道へ。川田は海外修行後、天龍同盟入りして三沢タイガーとは対角のコーナーに立っていたので、正式なタッグチームというのはこの1990年以降が初めてのはずなんですけどね。

 体格的にも似たサイズで、共に器用な選手なので、余計にそう見えるのかな? というより、やっぱり二人には二人にしか分からない長年の絆みたいなものがあったんでしょうね。三沢さんは飲みの席では「くされ縁だな」なんて軽く言ってましたが、それだけではない何かをやっぱり感じてしまいます。

 1993年春に鶴田の長期欠場を受けて川田が超世代軍を離脱することになるので、たった3年だけの正式なタッグパートナーでしたが、未だに印象深く残っているのは、やはりその完成度の高さからくるものなのでしょう。

 それにしても、やっぱり正式なタッグパートナーがいてこそのタッグ戦線の盛り上がりですよね。現代プロレスのように、タイトル戦やリーグ戦のときだけ組まれるタッグなんて何の魅力も感じない。

 日々の奮闘があるからこそ、次第に実力も上がっていくし、完成度も高まっていく。そして何より、ファンの思い入れも強くなっていき、支持度も高まる。そしてタッグ戦線がより盛り上がる。

 選手たちからは「軍団だ、タッグだ、なんて言っても、所詮、プロレスは1vs1」って言う人が多かったけど、見る側の人間としては、決してそうは言い切れない。タッグマッチの面白さは、そこにタッグマッチにしかない魅力が多分に秘められているから。かつて年末のタッグリーグ戦が一番の看板シリーズとなっていたことが、その何よりの証だろう。

 現代プロレスは誰の正パートナーは誰なのか、それを曖昧にしてしまっているから、一向にタッグ戦線が盛り上がらない。そもそもシングル戦線とタッグ戦線の選手を完全に色分けすること自体がナンセンスの極み。かつての盛り上がりを蘇らせるためにも、本当に今のプロレスを仕切っている人たちには再考してほしいものだ。

プロレスクラシック~伝承~ 第40回 
『大巨人コンビ再び』放送ラインナップ

■1990年9月29日 東京・後楽園ホール
G馬場、A・ジャイアント、R木村 vs 永源遙、大熊元司、渕正信
J鶴田、田上明 vs T・ゴディ、S・ウイリアムス
■1990年10月4日 宮城・塩釜市体育館
ダイナマイト・キッド、ジョニー・スミス vs レックス・キング、スティーブ・ドール
【小橋伝承試合】
G馬場、A・ジャイアント、M井上 vs A・ブッチャー、G・キマラⅡ、R・スリンガー
J鶴田、田上明 vs 三沢光晴、川田利明

☆再放送 4月29日 (月) 24:00~25:30
     5月23日 (木) 23:30~25:00



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