全日本2023.2.20後楽園大会TV観戦記 | 俺ってデビルマン!?

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知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 権利者からの無断使用訴えで警告され、猪木を匂わすキャラに関する騒動の行為を、素直に謝罪していた現・三冠王者の中嶋勝彦。


 で、出直しとなるこの日の大会、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみにしていたのだが、何とも残念な結果となった。


 まず予め明言しておきたいのは、斉藤ジュンとの三冠戦において、試合内容に関しては別に文句はない。王者vs挑戦者、双方の持ち味がしっかりと出ていたし、フィニッシュも充分に説得力があった。では何が残念なのか、それは未だに中嶋が猪木キャラに未練タラタラな言動をしていることに対する中途半端さである。


 まず入場ガウンもこれまで使用していた白いガウンを着用し、背中に刻まれた『闘魂スタイル』の漢字2文字の部分に上からテーピングのようなもので✕✕(バツバツ)とされていた(左胸のスヌーピーの意味が謎しかない)。そして試合後のコメントも、「俺のバツバツスタイル」と相変わらず闘魂を匂わすコメント。


 止めるなら止めるで、まったく新しいキャラにモデル・チェンジするか、もしくは『闘』の1文字だけを使った新たなガウンを作り、猪木を匂わすコメントは一切止める代わりに、「俺は真のファイターだ!」などと戦士、闘技者を強調する発言をすればいい。それだけで今のキャラを崩さずにいられるし、訴えられることもないはず。要は“他人の褌で相撲を取るな”、ということ。


 最近のプロレスラーは、とにかく他人の技や発言を安易に流用する選手が多い。確かにそれをすれば客受けはいいのかも知れないが、プロのアスリートになったのであれば、自分という存在をもっと世に知らしめたいと思わないのだろうか? 所詮、人真似は人真似に過ぎない。オリジナルを確立してこそ、歴史に名を残す人物になれると思う。


 大体、中嶋勝彦というプロレスラーは、他人のキャラなどに頼らなくても、充分に魅力的なレスラーだ。他人の褌を借用して相撲を取る必要なんて微塵もない。噂される黒幕とやらが本当にいるのならば、「もっと良く考えろ!」と言いたい。


 安易なキャラ付けは、逆にレスラーの価値を落とすことにもなる。今の中嶋は実に微妙な立ち位置、これ以上になるか、これ以下になってしまうのか、実に曖昧なポジションにいる。


 試合後にリング上で「俺のバツバツスタイル」と言ったときのファンの失笑が聞こえなかったのか?「元気が足りない?バカになれ!」、猪木の名前を出さなくても、それを匂わす発言をすることが中嶋の価値を落としていることに気が付かないのか!?


 中嶋本人の意志であろうが、噂される黒幕の指示であろうが、もう猪木を匂わす発言は一切止めるべき。そこが全日本=馬場のリングだからではない、それが仮に新日本であろうがノアであろうが、全然関係ないインディーのリングであったとしても、他人の褌で相撲を取るのは学生プロレスやお笑い&物真似芸人レベル、プロのアスリートとしてはマイナスでしかない。


 せっかく全日本の興行自体が盛り上がりを見せつつある中、肝心の三冠王者が失笑を買っているようでは意味がない。ヒールに徹するならもっとシリアスなキャラになって、強く厳しい三冠王者として敵対意識を煽ればいい。


 とにかく下手な小細工はメジャーのリングには必要ない。プロレスラーがプロレスラーであるために、やるべきことに徹していればいい、と改めて思わされた興行だった。



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