GHCタッグ戦の実況で「ジュニアのままヘビー級のタッグ王座に挑むのは初めてのこと」って言っていたけど、本当にここの実況陣は団体の歴史について不勉強すぎる。
2004年4月25日、丸藤正道&KENTAがGHCジュニア・ヘビー級王者のまま、三沢光晴&小川良成の保持するGHCタッグ王座に挑んだことは余りにも有名な話。こんな指摘をするとまた「マニアが業界の発展を阻む」って文句を言われそうだけど、このレベルなら、マニアじゃなくても知ってるよ。
以前も中嶋vs北宮の試合が「ノア初の金網戦」って間違った情報を流していたけど、こちらもそれ以前に杉浦組vs大仁田組の金網電流爆破戦が行われており、明らかな誤報。
技の名前はまだ同じ技でも使う人によって違ってくるので、異なる呼称をしても仕方ないにしても、(例えばスタイルズ・クラッシュもノアの歴史を考えればバイソン・テニエルと言ってほしいところ)歴史の改竄は許されることではない。
昔の中継陣は大会前にその試合に関するテーマや選手の技の名前、そして戦績なども徹底的に調べて本番に望んでいたけど、今の中継陣はそういった努力は一切していないのかな? ジュニア・ヘビー級の選手が過去に挑戦したかどうかなんて、ちょっと検索すればすぐに分かること。
先日、某地上波の番組で博多大吉さんがabemaのノア中継に関して苦言を呈していたけど、あれは多くのプロレス・ファンの気持ちを代弁している。ABEMA といえばWWEの実況もシュン山口さんとショー船木じゃなくなっちゃったし…。どうにもABEMAのプロレス中継に対する姿勢には納得がいかない。何かかつての『ギブアップまで待てない』と相通じる憤りを感じる。
大体、過去の歴史に自信がないのなら、せめて「未確認ですけど、多分ないと思います」って言うべきなんじゃないの!? それが誠実な実況なんじゃないの!? 「ない」って言い切ったら、それは明らかな誤報。報道の在り方として、かなりの問題がある。
ビギナーが入り込みやすい中継を心掛けるのはいいけど、歴史や記録をねじ曲げることは何人たりとも許されることではない。それは「マニアだ、ビギナーだ」などということとは別問題。最低限の常識だ。
もうこのレベルになると、試合の内容や結果等をとやかく言う気もなくなってくる。基本的に今のこの団体に関しては何も言う気はしないんだけど、今回のこの件に関しては余りにも低レベルすぎて、文句を言わざるを得ない。マジでこの点に関しては、態度を改めて下さい。歴史は嘘をつきませんから。
三沢はなぜ全日本で革命を起こしたのか!?
なぜNOAHを設立するに至ったのか!?
この本にその答えが載っている。