全日本のゴタゴタに思うこと | 俺ってデビルマン!?

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知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 

 

 

 

 


 全日本プロレスのゴタゴタが、収まるどころか、ドンドン拡大してきちゃってますね。しかも連日マスコミが取り上げて、かなりの大騒動になってます。とりあえず一連の流れは各報道の記事を読んで頂くとして、ここではあくまで1ファンの意見として、いつものように私見を書かせてもらいます。

 まず石川の退団については、やっぱり残念でならない。ジェイク・リーのように自ら外部に活路を見出だし、前向きな気持ちで自分の意志によって退団するなら賛成だけど、石川のように全日本プロレスという団体に深い愛情を持って、それを向上させることに全力を尽くしてきた選手が、辞めざるをえない状況に追い込まれてしまった、という事実があまりにも寂し過ぎる。

 別に会社サイドを一方的に責めるつもりはない。経営陣は経営陣で真剣に会社のこれからを考えての決断をしたのだろうし、代表取締役としての判断についてこれないと言われたら、こういう結果になってしまっても仕方のない部分はある。

 でも本当に双方が全日本プロレスという会社に強い愛情を持っているのであれば、何とか解決の糸口を見出して欲しかった。外様であろうが何だろうが、石川の全日本プロレスに対する愛情は本当に深かったと思うから、どうにか双方が納得できる打開策を見つけて欲しかった。それが出来なかったということで、全日本サイドにも石川に対しても、ただただひたすらに、残念でならない。

 と、ここまでは「こうなってしまったのであれば、もはや仕方がない」と冷静に思っていたのだが、そんな思いを逆撫でするような記事が次々と出てきた。実は中嶋勝彦の一連の言動には黒幕が存在し、そのボスが、実はサイモン猪木氏なのではないか?というものだ。

 確かにこれまでアントニオ猪木さんと接点のなかった中嶋が、いきなり『闘魂スタイル』を力説しだしたときには不思議に思ったし、新間寿さんを担ぎ出して『イノキボンバイェ』まで入場テーマ曲として使用するというのは、余りに唐突で不自然すぎる。しかも宮原との三冠戦を『闘魂vs王道』とするのも、その強引さには正直退いてしまっていた。

 ただ猪木さんの最期まで行動を共にしていたサイモン氏が中嶋のバックについているとしたら、それですべて納得ができる。でももしこの噂が事実だとしたら、これは全日本プロレスを愛する1人のファンとして、こんなに腹立たしいことはない。

 言うまでもなく、全日本プロレスの創始者はジャイアント馬場さん。例え運営会社が代わって馬場さんに縁もゆかりもない人間が社長をやっているとしても、その名を継いでいる限り、そこに馬場さんの名前は永遠についてくる。

 なのにその全日本を事もあろうか猪木氏の名を持つ者が支配しようとしているのだとしたら、これは決して許される問題ではない。もし福田社長が本当にサイモン氏と結託しているのだとしたら、これは全日本プロレス・ファンに対する『最大の裏切り』だと言っていいだろう。

 中嶋個人に対しては別に怒りはないし、今の全日本にとって必要な存在だとも思う。でも中嶋個人は必要だとしても、別に闘魂スタイルは必要ない。マサ斎藤、長州力、佐々木健介の直弟子だけで充分ではないか? その事実と中嶋勝彦のプロレスラーとしての今の実力だけでも、充分に業界を代表するトップ・レスラーの1人なのだから!

 ちなみにサイモン氏は黒幕説を否定しているが、そのコメントにある「もしも僕が黒幕なら、あんなショッパイマッチメイクはしません」という発言はかなり問題がある。実際に黒幕だとしたら大嘘をついていることになるし、本当に黒幕でないのなら現在全日本のマッチメイクをしている人間に対してのただの冒涜でしかない。

 ヨソの会社に対して、しかもそこと関連している立場に属する人間が、そんな軽率かつ失礼な発言をするか!? その人間性が伺われても仕方のない失言だと、言った自分で思わないのだろうか?私はサイモン氏との接点はまったくないので、あの人がどんな人なのか、まったく知らない。でも今回の発言を見て、すぐに「こっち側の人間ではないな」と感じた。

 あとここ数年、契約更改の時期になると必ず各団体の選手が契約更新せず、新日本やNOAH など巨大な資本を持つ団体に一本釣りされてフリー参戦するケースが増えてきているが、それ自体を一概に否定するつもりはない。それによって選手のステータスが上がれば、プロレス界自体の向上にも繋がると思われるからだ。

 但し、生え抜きの育成を疎かにしたり、生え抜きをないがしろにするようなことがあるなら問題外。確かにある程度完成されたレスラーを引っ張れば話題性もあるし、レベルも向上するだろう。でも外部からの参入に母屋を取られるようでは、その団体の根源にかかわる重大な問題となる。

 外様の選手であったとしても、その団体の根源を深いところまで理解し、それを大事にしている選手であれば、その選手が団体の中枢に立ったとしても、オールドファンもその選手を支持してくれる。でもそこを理解せずに、ただ話題性を求めて大事な根源を否定したり、疎かにするような選手などは、絶対に認めたくはない。

 どんな団体であっても、外部の選手を受け入れるのは構わない。ただそこには守るべきルールがあるし、安易に外ばかりに目を向けるのはいかがなものか!? こうなってしまった以上、石川には新天地で頑張ってほしいし、全日本にもより一層盛り上がってほしい。ただ双方ともに、大事なものを守る闘いをしていってほしいと願うばかりだ。



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