私的プロレス大賞2023④最優秀タッグチーム賞 | 俺ってデビルマン!?

俺ってデビルマン!?

知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

は   


 この賞に関しては言いたいことは山ほどある。でもそれは今年受賞した毘沙門に対しての個人的な文句ではなく、日本マット全体、業界全体に対して言いたいことだ。

 それはこれまで何度もこのブログで書いているが、とにかく業界全体がシングル王座を乱立させ、それを重視していることでタッグ戦線を余りにも軽視していることへの怒りだ。

 特にその最右翼にいる新日本の選手が、この賞を受賞することには誠に遺憾しかない。スター選手が、主力が出てこないタッグ戦線に何の価値がある? そんなリーグ戦を三連覇したからといって、そんなに凄いこと?

 正直、今年の新日本のタッグ・リーグ戦の観客動員数を見ても、素直に評価できない結果であったことは誰でも知っていること。なのに業界を代表する賞に選ばれるの?

 例えば昔のロード・ウォリアーズやスタイナー兄弟のように、タッグ専門でも余程のインパクトのある内容や結果を残していればタッグの専門屋がいてもいいと思うが、基本的に私はシングル戦線とタッグ戦線を分けて考えることは大反対。

 シングルの大物同士の夢のあるタッグ結成など、それを失くしたことで日本プロレス界がどれほどつまらない世界になってしまっているか、もっと真剣に考えた方がいい。またそんな新日本の方針に追随する他団体にしても、大勢に流されるな、自主性を持て!と言いたい。

 何か開き直って、昔の良さを力説する人間に対し、業界の邪魔者のように扱っている人たちもいるけど、そういう人たちって真っ当なプロレス道を歩んで来なかった人たちじゃない!? 

 正当な道を歩んできた人は、現状を嘆いている人が多いよ。もちろん全員ではないし、現代プロレスを支持している人も中にはいるだろうけどね。

 何度も言っているけど、新しいことを取り入れていく姿勢はいいことだけど、守り続けなければならない大事なものはしっかりと守り抜いてほしい。どうしても新しいことを最優先してやりたいなら、新しい舞台を用意してそこでやればいい。

 三沢光晴さんが全日本を辞めてNOAHを設立した理由はまさにそこ。「馬場さんが築いた遺産を汚していると言われるのなら、そこを出て新しいものを作るしかない」。過去の遺産に胡座して、過去の遺産を批判するのはただの独りよがりであり、単なる我が儘に過ぎない。

 そんなに新しいことをやりたいなら、新しい団体を作ればいい。それこそ「ウチはもうプロレスじゃない!新しい分野だ!」ぐらいなことを言って始めればカッコいいと思うけどね。先祖の墓に唾を吐いて、先祖が築いた財産で生きていくようなやり方には絶体に賛成できない。

 ちょっと脱線気味になっちゃったけど、要は新しいことをやるのはいいけど、ちゃんと代々伝わってきたいいものは、しっかりと後世の人たちのためにも受け継いでいってよ、ということ。

 そういう訳で、タッグ戦線をつまらなくしている張本人の新日本と、タッグリーグ戦を廃止してしまったノアに関しては、この賞を受ける資格は個人的にはないと思う。それは選手たちの性ではなく、そういった方針を示している団体側の責任だ。

 という訳で今回のこの賞に関しては、私的には斉藤兄弟の独壇場。現代プロレスの特徴であるライトなヘビー級主体の現状において、単純に「デカくて強い」をイメージさせるこの兄弟の存在は実に貴重。まだ粗削りな部分も残っているが、それはキャリアを積んでいくことで解消されていくと思う。

 私的には今回の新日本のタッグ・リーグ戦も、普段は見られない外国人選手を沢山見ることができて充分に楽しめた。がしかし、それが世間どころかプロレス・ファンにもちゃんと届いていない現実を、ちゃんと直視すべき。これがもし、シングルのトップ選手たちが出場していれば、もっと違った結果になっていたんじゃない!?

 このままではこの賞は、いっそのこと、廃止にした方がいいかも知れない。と思うほど、現在のプロレス界の傾向に憤っている私です。



三沢はなぜ全日本で革命を起こしたのか!?

なぜNOAHを設立するに至ったのか!?

この本にその答えが載っている。

    


絶賛発売中❗❗

『三沢革命はなぜ起こったのか』

なぜ、三沢は革命を起こすに至ったのか!?その真実がここに克明に!/馬場元子さんとの確執、その発端となったハワイ事件/三沢と小橋が真の盟友となった日/三沢は馬場にとって代わりたかっただけなのか?だから全日本を辞めたのか?その答えがここにある/ブログ未掲載の川田利明、田上明インタビューも敢行!聖鬼軍の二人はあの頃、三沢革命をどう思っていたのか!? …これを読まないと真の四天王プロレスは語れない!プロレスを知らない人にも、読んで頂けるノンフィクション・ヒューマンドラマです!


Amebaマンガ(100冊50%即時還元キャンペーン)