ノアに続いて、全日本プロレスでも王座の権威が問われる問題が起こっている。詳しいことは以下の記事を読んでほしい。
要は最高峰王座である三冠ヘビー級選手権の連続開催、中2日での実現の是非を巡って賛否両論渦巻いている、ということだ。
確かに全日本の歴史を紐解けば、馬場政権時においてもタイトルマッチの連続開催はそう珍しかったことではない。だがPWF、インター、UNと3本のベルトを統一した三冠王座が誕生してからは、そのシリーズの要となる最大の興行においての大看板となり、同じ週での連続開催など考えられなくなっていった。
特に四天王時代の三冠戦は究極の死闘と呼ばれるほど激しく、過酷な闘いとなっていたため、その激闘の代償は大きく、もし連日開催をやれと言ったとしたら、それは選手に死ねと言っていることに等しい。それは選手のみならず、ファンにおいても共通した認識であった。
そういった歴史があるからこそ、今回の連続開催も大きく問題視されているのだろう。それがなければ、かつてのNWA世界戦のように連日のように防衛戦があったとしても、それは『王者の宿命』という一言で済んでいた問題だった気がする。
そもそも、王座というのは王者の私物ではない。それを管理する組織及び団体の管理物であり、選手権の開催を決めるのもその管理組織に委ねられている。だから今回のケースも、福田社長の言い分の方が理屈的には正しい。
がしかし、もし昔のように連続開催を強制するようになれば、それこそ昔のように反則やリングアウトという不透明決着がまた横行しかねないし、何より選手の身体が壊れ、試合そのもののレベルが低下しかねない。そんな状態になってしまったとしたら、それこそ人気低落の最大の要因となり、団体の命運を握る事態にもなりかねない。
今のように各シリーズに多くても一度という流れになったのは、興行の規模と選手の体調面をバランス的に考慮した結果であり、時間をかけて築かれてきたある意味、理想の形ともいえる。それを崩してまで連続開催するというのは、他に策を見出だせないマッチメーカー側の怠慢とも思えなくもない。
時代は周期的に繰り返されるというが、悪いものを排除していき、現在の姿に行き着いた、という歴史があることを忘れてはいけない。興行を成功させたいという思いは、現場組も背広組も同じ。そのために何をするべきか、その知恵を絞りに絞り、両陣営が一体となって興行を成功させることが必務である。
これはあくまで私の邪推かも知れないが、もしかして福田社長がかつてのビンス・マクマホンJrとストーンコールド・スティーブ・オースチンの抗争のときのように、中嶋から三冠王座を取り戻すべく、謀略の限りを尽くす…、なんて展開になるのかな!? なんて思ったりもしている。
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