WBCを見ていてつくづく思ったこと | 俺ってデビルマン!?

俺ってデビルマン!?

知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

「僕がというものではなくて、日本の大先輩方、野球を作ってくださった方への思いを持ちながら闘いたいと思いましたが、本当に野球が発展するためにはアメリカに行って、アメリカでやってる選手たちに勝たなくては前に進まないとずっと思っていたんで、ぜひ勝ちきれるように頑張っていきます!」


 今、日本中は野球の世界大会WBCで湧き上がっている。前述したコメントは、昨夜のイタリア戦に勝利した後の栗山監督の勝利者インタビューでのもの。


 私が幼少の頃、子供たちの遊びといえば野球が一番だった。まだサッカーもプロリーグがない時代、学校の休憩時間にはゴムボールを使ったハンドベース、放課後には近所の空き地で軟式の草野球と、本当に野球ができなければ親しい友だちの輪に入れなくなってしまうぐらい、誰もが慣れ親しんだ国民的スポーツだった。


 だが近年ではサッカーやラグビーなど、多種多様なスポーツの国際大会が頻繁に行われ、子どもたちの憧れも様々な方向に散っていってしまっている。そのため、野球人口は年々減ってきており、存続不能になった少年野球チームなど数えきれないそうだ。


 時代の流れといってしまえばそれまでだが、その一言で終わらせてしまうには、あまりに寂しすぎる。だが、決して悲観的な暗い話題ばかりではない。


 かつての日本野球は体格的ハンデがあり、細かい技術を活かしたスモールベースボールでしか世界に対抗できないと言われていたが、大谷翔平のように体格でも世界を見下ろせるスーパースターが生まれてきており、打って守って走って投げて、野球のすべての要素で秀でた才能を見せつけている。


 そして今回のWBC、世界を巻き込んでの大会でこのまま勝ち進んでいけば、普段、野球に興味のない人たちをも捲き込んで世界中の注目を集める。そのなかには自分もやってみようと思う少年少女たちもたくさんいるはず。


 競技人口が増えれば、業界は必ず発展する。実際にプレーしなくても、日本のプロ野球やメジャーリーグを頻繁に見る人が今よりも増えていけば、それは必ずや業界発展に繋がっていくはず。


 かつて女子はソフトボールをやる人が多かったが、最近は女子野球も世界的に盛り上がってきており、女子のみの学生大会や、JPBのような複数の企業が集合した、しっかりとしたプロリーグができたりすれば、より一層に盛り上がっていくはず。まだまだ野球が男女の垣根を超えた国民的スポーツに復活する可能性は多分に含まれているのである。


 でもそのためには、関わっている人たちがしっかりとした目標を持って、心をひとつにして努力していく必要がある。そのためにも、栗山監督の発言のように、過去の歴史、先人たちの思いを胸に忘れることなく刻み込み、世界を舞台に活躍していく必要がある。


 そしてこういった精神は野球に限ったことではなく、どんな業界にも通ずることだと思う。狭い範囲に拘っていたら、その範囲の注目度しかない。『井の中の蛙大海を知らず』ではないが、より多くの人を取り込もうと思えば、より多くの世界に打って出る必要があるのだ。


 個人のエゴ、一団体のエゴにこだわっていたら、業界発展など到底ありえない。業界全体が発展していけば、必ずや一団体、いや個人にも大きな見返りがやってくるはず。今回のWBC、そしてチームの勝利を目指して真剣にプレーする選手たちの活躍を見ていて、つくづくそう思った。


 プロレス界にもぜひ、そんな業界になってほしいものだ、と切に願う。


A7 Japan

 BlackishGear

 【公式】オロビアンコゴルフ - オンラインストア