私が現代プロレスをつまらないと思う理由 4『新日本の最強神話』 | 俺ってデビルマン!?

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知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 かつての新日本は『キング・オブ・スポーツ』、『ストロングスタイル』を高々と謳っていたことで、道場には他分野の格闘家たちがこぞって道場破りにやってきたという。 


 そのため、怪我をしても自己責任と一筆書かせ、その格闘家たちをリングに上げてことごとく返り討ちにしていたという。


 特にその役割を担っていたのが『サブミッションの鬼』藤原喜明で、猪木は異種格闘技戦を行うときには必ずスパーリング・パートナーとして帯同するなど、全幅の信頼を寄せていた。


 表立った動きではないとはいえ、そういった話が脈々と広がっていき、猪木の活躍と共に新日本の最強伝説が世間に認知されていったのである。


 何しろ、長州とのテロリスト事件が起きるまでは、藤原は一介の前座レスラーに過ぎない。メインエベンターではなく、世間的には無名のレスラーに腕に自信のある格闘家が返り討ちにされていたとあらば、プロレスの強さはそれこそ底知れぬものとなっていたことだろう。


 それまで、見た目に地味なため、サブミッションの攻防はそれほど注目されることはなかった。しかしUWFの発足により、キックとサブミッションの二大武器が一躍脚光を浴びて、やがて圧倒的なブームとなっていった。


 それが後の総合格闘技ブームへと発展していくのだが、プロスポーツとしてその分野を開拓していった源はまさしく新日本プロレス、そういっていいだろう。


 でもだからこそ、古くから新日本プロレスを愛してきたファンはこの『キング・オブ・スポーツ』、『ストロングスタイル』というフレーズに深いこだわりと愛着を持っている。


 例え試合スタイルが変わろうとも、その根底にあるものは『キング・オブ・スポーツ』と『ストロングスタイル』、そう信じてやまないファンは少なくないと思う。


 だからこそ、今回のIWGPとインターコンチの統一問題に対して、これだけ大きな波紋を呼んだといえる。名称の変更即ち、過去の歴代王者の名が今そこにあるベルトから消える。


 猪木、藤波、長州、新日本の最強伝説を脈々と彩ってきた選手たちの名前がそのベルトから消えるということは、本当に新日本プロレスという会社が新たなものに生まれ変わるということ。そこまで考えているファンも少なからずいることだろう。


 そんな折、またしても新日本プロレスがその神経を逆撫でするようなことをやってのけた。何と今年のNEW JAPAN CUP USAを制した選手に対し、新設したSTRONGベルトを贈呈するというのだ!



 そもそも、乱立する王座を統一しようというのがIWGP王座の始まり。それに反して次々と新たな王座を生み出し、挙げ句にはNEVERという別の名称の王座まで誕生させてしまった。つまり、IWGPをひとつのブランドに過ぎないものにさせてしまったのである。

 それに続いて今回の新王座設立。 新日本のUSA支部のベルトとはいえ、そこにはIWGP USヘビー級王座があるはず。それをあえてもう一本作ることで、その価値観が疑問視される。

 しかも、その名称が『STRONG』とは!? IWGPは『STRONG』ではないということなのか? IWGPがストロング=最強でないというのならば、それは何のための王座なのだろうか?

 現在の新日本は吹っ切れているというか、もはや完全に開き直っている感がある。信念、ポリシーなどお構い無し、ただ面白ければいい、ビジネスとして成立すればいい、そんな印象すら与える。

 世界進出を狙う上で、業界ナンバーワンのWWEを意識するのはいい。但し、新日本本来の良さであるそのポリシーを捨ててしまったのでは、それこそ本末転倒である。

 名ばかりの『STRONG』ではなんの意味もない。あえてその名称を用いた理由が、そのファイトから伝わってこなければ、ファンの失笑をかうだけだ。

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