私の皮膚は薄く弱く、子供の頃から原因不明のジンマシンが少しだけ

出ていました。私よりジンマシンの症状がずっと酷かった父と妹を

いつも見ていたので、「私はまだマシだ」と思っていました。

 

34歳で結婚して夫と暮らし始めてから、突然首回りと顔の一部に

それまでにはなかった、激しい痒みを感じるようになりました。

???と思いながら暮らしていたある日のこと、

私の体を診ていて下さった漢方の先生から、「あなた、アトピーに

なっちゃいましたね。」と言われました。

ガーンびっくりマーク、なんたる宣言えーん

 

それからもう20年、ずっとアトピーのままです。

でも症状には、とても波がありました。

一番酷かったのは、今から15年位ぐらい前のとき。今の一軒家に引っ

越したばかりの我が家には、(お金がなくて)寝室にはまだエアコンが

なく、なんと真夏でも毎晩、家族全員汗だくになって寝ていました。

暑いし、痒いしで、夜はなかなか眠れません。

知らぬ間に掻きむしった傷から出た血で、何枚のTシャツを捨てた

ことか。そして人型に血がついてしまったベッドのシーツも、何枚も

捨てました。

 

なぜか、主人にも痒みが出ていました。私と違って、元々皮膚疾患を

何も持たぬ、ド健康&ド自然人間だったのに・・・。

あるとき、アトピーを改善する漢方を作って下さっていた先生が、

こんなことを言いました。

「あなたの体には、小麦粉とカフェインとアルコールが合わないから、

辛いと思うけど、極力摂らないようにして」と。

 

こちらも、なんたる宣言!! (ToT)

私はその3つが、大好きだったからです。

小麦粉から作られるものは本当になんでも好きでした。パン、ケーキ、

ピザ、パスタ、麺類全般、餃子に焼売、お好み焼きに至るまで大好き

だったし、それらをコーヒーやお酒とともに嗜(たしな)むのも大好き

でした・・。

でも痒みで苦しんでいたのも本当。

辛いときは、全身の皮膚を脱いで、別のものと取り替えられないかと

本気で思っていました。だから、意を決して、やってみることにしま

した。その3つのガマンを・・・。

 

「小麦粉とカフェインとアルコールを極力取らないようにする」

ーこれをやってみるっつっても、その頃私はフルタイム勤務で、毎朝・

毎晩、夫と子供達のご飯を用意せねばなりませんでした。特定の食材を

避ける自分だけのために、別メニューを用意するまでの暇とエネルギー

はなかったので、できる範囲で、できることから、ぼちぼちやりました。

 

まずアルコール。お酒に大変強かった私は、妊娠中以外は、よく飲酒

していました。なんでも飲みますが、アトピーが一番酷かったころ、

最もよく飲んでいたのはビール。なので、「今日は絶対に飲まんと

やってられんわ!」という日はさておき、ガマンできそうな日はして

みることにしました。

 

次にコーヒー。こちらも毎日のように飲んでいたのを工夫して、他の

飲み物に替えるよう努めました。コーヒーも好きでしたが、紅茶も緑茶も

ハーブティーも大好きだったので、昔それぞれに凝った時代のことを

思い出しながら、いろいろやってみました。

 

<長年の研究の末、今一番気に入っているディカフェ2種ハート👇>

  

 

そして小麦粉。完全除去は不可能なので、例えば「麺かご飯か選べる」

ときには、ご飯を選ぶようにし、週に一度は食べていたパスタの頻度を

ぐっと減らし、同じおかずで家族はパンを食べる時に、自分はご飯を

食べるのが、可能な日だけそうしました。

 

<探せば、グルテンフリーで有機素材のスイーツは色々ありますチュー

 

 

心がけたのは、

・「完全除去」を目指さない

・ガマンすることが新たなストレスにならない程度に制限する

ということでした。

毎日の激務の中、家事・育児・子供達の学校行事、近所づきあい等々

ギリギリの生活をおくっていましたから、ここへ「好きなものを完全に

ガマンする、という新たなストレス」を加えたら、それがもっとアトピー

を酷くしそうなことも、目に見えていたからです。

 

そんなゆるい挑戦をして1年ぐらいたったころ、

「あれ?そういえば、あの狂ったような痒み、減ったな~。最近は掻き

むしって、血だらけになってない。Tシャツも捨ててないぞ。」

と気づきました。

(最初はこの助言に猛反発していた私でしたが)悔しいけれども、漢方

の先生のおっしゃっていたことが正しかったと、わかりました。

 

この程度のガマンで、こんなに痒みが減るなら、もう少し工夫できない

だろうか?これから一生使う体のことだから、自分でも、もう少し研究

してみてはどうだろう?-こんな気持ちになりました。

 

へつづく