あすなろ 2024 – 1 - 10
囲碁文化を愛し、囲碁により、 あすなろ囲碁静岡県連合会
健やかな子どもの笑顔と、 会長 原田 英之 (前 袋井市長)
囲碁の普及を図る集まり 相談役 中村 久男
事務局長 渡辺 浩
元旦から予期せぬ自然の猛威にさらされる事態となりました。
“人類は進歩と繁栄を謳歌しながら、滅亡の淵に向かって行進しつつある″
よく分からないが、こんな出来事の後は、そんな予感に誘われる、立花隆の言葉です。
単細胞の私がこんなことを思っても何も始まらないことは‶百も承知″、とりあえずは、今年
も目の前にある囲碁の普及と効用を、子どもたちに伝え、子供たちの笑顔が見たい。
つまり囲碁のタネ蒔きをどうするのか、そんな一心で暗い世相を跳ね飛ばしたい。
正月から酒を嗜み、こんな小賢しいことを考え、気が付いたらパソコンの前で居眠りでした。
さあ目を開いて、年の初めは当然のことながら、原田英之会長に年頭の挨拶をお願いしてから
スタートいたします。
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会長挨拶
《新年あけましておめでとうございます。
会員の皆様におかれましては、それぞれすこやかな新春をお迎えのことと存じます。
昨年は、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルとバレスチナの紛争の悲惨な現地の姿が私た
ちの心を暗くし、加えて国内では、自民党のバーティー券裏金問題が発覚して私たちをあきれさせるなど通常ではない年の瀬でした。
加えて今年は、元旦に能登半島地震が発生し、2日には羽田空港で航空機の衝突火災と様々
な困難を予想させる年明けとなりました。
地震による被災者への強い思いやりと一人一人が気を緩めることなく日々を送っていくこと
が求められる年であると思います。
さて、「あすなろ囲碁静岡県連合会」の活動につきましては、会員の皆様のご協力とご支援で
順調に進めることが出来ております。
裾野から出発して、富士山を見ながら静岡までやって参りました。
お邪魔した小学校で4年生の元気な顔に接し、喜びにあふれる感想文を読むと囲碁の普及も
大切ですが、子供たちが育っていく日本を住みよい国にしていくための私たちの責任も強く感じました。
今年は県内の最西の白須賀宿まで到達できればと思っておりますが、途中で道草を食うのも
旅の良い思い出になりますから、あまり先を急がない方がよいかもしれません。
事務局長の渡辺さんをはじめ、会員の皆様方のお力でここまで来ることが出来ましたので、
本年もぜひよろしくお願い申し上げます。》
会長の挨拶のように、今年は県内宿を全て巡回できる見通しが立ちました。
また、急ぐだけが能でなく、道中の各宿の歴史とか文化に触れることも種まき同様必要なことで、静岡は東西文化の交差点であり、また東海道五十三次のど真ん中は「袋井宿」です。
古から、これらの宿場町では多くの文人や画家が育っています。
「あすなろ」も負けずに囲碁文化を育てていきたいと意を強くしたところです。
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次に前号で「こどもと囲碁がつなぐ東海道五十三次(県内二十二次)」の長く言いにくく、ま
た、書きにくい表現を、ここで「愛称・ロゴマーク」のような表現に変えたらどうか、と提案いたしました。
その一例として、今年も開催された「箱根駅伝」に因んで挙げた「囲碁宿伝」が以外と評判が
良く、特に問題がないようですから、今後「ちらし」とかその他の文中に使ってみたいと思います。
囲碁宿伝
3 次に静岡市の杉田容章さんより囲碁宿伝の府中宿での教室開催の申し出があったので紹介致します。
この件については、皆さんご承知の通り、府中宿での入門教室は去る6月26日に静岡市立葵
小学校にて開催済で,今回は「府中宿」の2校目に当たる、杉田さんの出身校である「静岡市立千代田小学校」で入門教室を開催したいという提案です。
会の方針は1年目に県内22次の各宿から1つの小学校を依頼し、県内を一巡したら次は各
宿から2校をお願いし、さらに巡回するということでしたが、囲碁の普及という観点から考え
1宿複数の小学校は大歓迎です。
早速1月9日午後から、杉田さんの車で静岡駅から千代田小学校へ挨拶に行き、渡邊校長先
生に「あすなろ」の紹介と活動について説明いたしました。
その結果、次のような前向きな手応えが得られたので、担当の杉田さんの感想でお届けします。
《1月9日静岡市立千代田小学校,渡邉校長へ、挨拶とあすなろ囲碁静岡県連合会の活動の説明に渡辺事務局長が足を運んでくださいました。
「今まで強くなってほしい。自分で考え最後まで頑張れる人となってほしい、仲間を増やしてほしい」ということばかりが先にたっていました。
「あすなろ囲碁がめざすものがほんとうは子どもたちの笑顔を求めるためだったことにここへきて気づきました」と渡辺事務局長がおっしゃってくださいました。
この言葉をお聞きになられている校長先生の表情がニコっとされたように私には思えました。
上から目線ではないつもりですが、教職にいるものにとっては「子どもは笑顔」をベースに「こども観」や「授業観」といったものを話題の中心にすえ自己研鑽に励んできています。
渡辺事務局長はこの教育の「本手」を言いあてていました。
きっと校長先生も学校やこどもをとりまく側から、明日を拓く子どもを支えていきたいという言葉に「教育の本手」を感じてくださったものと受けとめました。
事務局長の言葉に嬉しさを感じていたのは傍らで聞いていた私も同じでした。
今回のご挨拶が実現した経緯は、この学校の放課後児童教室で「体験囲碁教室」を検討しているということが発端でした。
それも昨年の12月20日頃のことで長﨑さんから渡辺事務局長へ、どのようなかたちで支援ができるかといった相談からでした。
あすなろ県連も組織として、学校のとりくみを支えたいということを伝えられれば、とても良い機会になると、事務局長のご理解があって、千代田小学校の大きな前進につながったと思っています。
お正月休みをはさんで日程調整の時間が実質4日あるかないかの、秒読み状況の対局の様相で実現しました。(一手15秒位でしょうか?:汗)
私の勝手な今後の見通しですが、このご挨拶と説明を終えて「三つの手応え」を感じています。
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放課後児童教室に囲碁教室を組み入れていく。
本格的には月2回程度を5月からスタートしたい。(ほぼ実現しそう)
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1年生 生活科 「昔の遊び」でポンヌキゲームのブースの設置を検討中。
(単独の授業ではなく、けん玉・独楽まわし・お手玉などと一緒に…)
(この1月~2月に実現しそう)
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来年度の授業計画に組み入れ、単独の囲碁教室の授業の実現。
4年生が望ましい,他総合的な学習の時間・クラブ活動→ここが難しい
・教職員の中で「囲碁を知っている人はほぼ0人」の状況下でニーズがない。
・教職員の研修の時間に20分程度時間をもらって先生方を対象にした「ポンヌキゲーム」教室の研修の実施。
◎①②が浸透した学校は、実績となり③に目を向けてもらえるのでは…
◎千代田小学校に、近隣の竜納小ほか3校も①を検討しているそう。
●対局指導(支援)スタッフの応援体制が最大の課題となってくる。
▼コロナ禍が過ぎ「子どもの遊び」の潮目が変わってきたのでは? 今がチャンス! 》
以上、杉田さんの感想は単なる報告ではなく、一番知りたい、あすなろの将来にまで手を伸ばし、会を引っ張っていく気持ちが表れ、お世辞抜きに参考にさせていただき、今後の会の活動に反映させていかなければと感じました。
ただこの中で特に目を引いたのは、昔の遊びの事で、昭和生まれの私などは「ケン玉・独楽まわし・お手玉」などは、気が付いたら、何十年も口にしたことがなかった「死語」のような存在で、これ以外に「ビー玉・学校ごっこ・ポンポン菓子・熊の胃・二一天作の五」それから「三島の大社のお祭りに行くと、広小路のうなぎ屋の前で大盤に詰将棋を並べて、一回いくらで詰ませ