鍼灸の可能性を見つけなければ将来が危ない。 | ゴッドハンドではない鍼灸師の日々これこれ

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あすなろ院長が臨床で感じたこと、その他について気軽に書いていきます!(*^-^*)

痛みに関してNSAIDSがあり、リリカなどが出てきて、トラムセットが出てきている。当院地域でも整形外科でここまで当たり前に処方されるようになってきていますね。

そういえば慢性痛に抗うつ剤はどうなったのでしょうか?

 

大崎市にも新しくペインクリニックが出来ました。今後、ペインクリニックで硬膜外ブロックやルートブロック、星状神経節や上頚神経節ブロックが痛くなく、的確にDrが打てるようになれば痛み疾患はかなり減少するあもしれません。

手術する件数も減るかもしれませんが、腕の良いペインクリニックが増えて一番困るのは開業している整形外科(医)かもしれませんね・・・。

 

もちろん、鍼灸院の例外ではありません。昔も今も鍼灸に受診する症状で多いのは、整形外科疾患でその中でも痛みを主訴としているものが多いからです。

しかし、色々な薬が出てきて、色んな治療法が出てくると(それが効果的なら)鍼灸(師)の出番が徐々に少なくなってくるでしょうね。

 

研修時代にわが師が「鍼灸(師)は痛みコントローラーになっては駄目だ!」と言っていましたが、鍼灸が痛みコントローラーだった時代はすでに終わろうとしているのかもしれません。

痛み止めの発達、開業する麻酔科医の増加等なれば、痛みの訴えに“麻酔的鍼灸”をやっていればいずれ破綻するでしょうね。

 

ある講演会でのこと。鍼灸の世界で有名な大学教授に「(他の治療法では解決できなくて)鍼灸でなくてはならないものはありますか?」と質問したところ、その教授は明確な回答をすることはありませんでした。

少ないながら期待していただけにがっかりしました。

 

そうなんですね。これは自分で見つけなくてはならないのかもしれません。

兎に角、アンテナを高くしたり、日頃の臨床で切磋琢磨して見つけるほかないのかもしれません。

 

その一つに別な観点から鍼灸を見つめるということです。例えば、現在、理学療法士や作業療法士が整体院や鍼灸院をやるパターンが増えてきました。

ある先生がPTやOTは経穴(ツボ)の場所を正確に覚える能力が高いと言っていました。彼らは我々以上、人体をしっかり学んでいる為だと。

 

かれらは“運動機能面”から症状を診るというスキルがありますが、鍼灸師には欠けているものの一つです。そして、その観点からこそ、突破口があるのではないでしょうか?