先日、第17回東洋療法推進大会で症例を発表したついでに(どちらがついで?)、
鹿児島旅行をしてきました。
そこで驚いたのが料理の味付けです。
とにかく・・・甘い( ´艸`)
骨付きのバラ肉を煮た豚骨という料理は美味しかった・・・
鳥刺しも鳥の生肉を生で?と思いましたが美味しかった・・・
カンパチやカツオのお刺身も新鮮で美味しかった・・・
ただ・・・どれも驚くほど甘かった!!(笑)
文化や風習の違いなんでしょうね・・・
熊本出身の義理の母も「九州は甘いよ。特に南に行けば行くほど!」とおっしゃっていましたが、
しょっぺーのが好きな東北出身の私にとっては未知なる味付けでした。
しかしながら、昔うちのばーさんがお茶受けにグレープフルーツやトマトを出すときに、
上に山盛りの砂糖をかけていたのを記憶しています。
昔のグレープフルーツは今のように甘くなく(中が黄色いものだけで、オレンジ色のものはなかった)、とてもすっぺーのですが、
半分にしたグレープフルーツに山盛りの砂糖を塗り付け、ギザギザのスプーンでほじって食べていました。
グレープフルーツの強い酸味と甘い砂糖がとても合っていて、美味しかったです。
食べ終わったら、皮を絞るとまだ汁が出てくるのでそれも飲み干しました。
天然のジュースはとてもうまかったです。
砂糖とトマトは私はすきではなかった・・・昔の青臭いトマトと砂糖は合うとはいえませんでした。
砂糖をどけてトマトだけを食べていました。
そのころに比べると、今のトマトはずいぶん美味しくなりましたね。
東洋医学では五行という考え方がありますが、その中に五味というものがあります。
酸味
苦味
甘味
塩味
辛味
この中で最も生物が欲するのは甘味であり、最も単純で分かりやすい味です。
塩味は塩化ナトリウムですが、これも生きていく中の回路で非常に大事なものですから、
必然的に必要となります。
酸味や苦味、辛味はどうでしょうか?
どちらかというと生物や例えば赤ちゃんなどは摂取しない行動を示すので、
とても複雑な味と言えます。
酸味に関しては食物の腐敗と関係するので、どちらかというと
痛みのと同じシグナルと考えてもよさそうですが、酸味は食欲を増すので辛味と同じく嗜好とのかかわりがありそうです。
苦味はもっとも複雑な味といえます。
漢方薬などを考えると、苦味は薬の味ととらえることが出来ますので、
健康な場合は避ける傾向があり、特殊な味といえます。
飢餓など食物をとることが出来ない状況では
甘味 塩味 酸味 辛味 苦味
に身体は欲しますが、数多く摂取すると毒にもなりますよね。
飽食である現代ではあまり甘味を取らず、身体の調子を整えやすい苦味分(漢方薬、ハーブ、香辛料)なども考慮した方が良いので
苦味 酸味 辛味 塩味 甘味
の順番で摂取した方が良いでしょうか。
気候が変わり、生活が変わり地域差が徐々に無くなっている今日この頃ですが、
東北で塩気が多いとか、九州で甘味が多いなどは数十年後には無くなっているでしょうか?