患者さんとの話 耳ふたぎと蛸神様 | ゴッドハンドではない鍼灸師の日々これこれ

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患者さん(宮城県加美郡出身 70歳 女性)との会話。

 

ある集会でのこと、友人Aさんが突然目の前で倒れました。

AEDを行うも反応なし、15分後に救急車で運ばれましたが、帰らぬ人となりました。

 

その葬儀でお会いした友人Bさんが、数日後に倒れて、入院数日後に亡くなられました。

 

集落で2~3週間のうちに2名も無くなられたということで、これはダダごとではないということで”耳ふたぎ”をしようとなったそうです。

 

”耳ふたぎ”とは?

ふたぐは塞ぐの方言です。

つまり、耳塞ぎ ⇒ 耳ふたぎ

ということです。

 

何のことやら分からなかった患者さんはとりあえず、集会所に行くと

おもち(あんこもち)が用意されていて、そこに集まった人たちが各々そのモチを耳に当てていたそうです。

 

耳をモチで塞ぎ、悪い邪が入ってこないようにするという、

その土地特有の伝統的なおまじないか儀式の様でした。

 

また、このあたりでは蛸神様という神様が祭られている神社があり(旧宮崎町?)、

そこでは”水いぼ”になったらお参りをし、治ったら「蛸」を献上するという伝統文化があるということです。

 

水⇒海⇒蛸なのか、

内陸部で貴重な海産物を奉げるということなのか分かりませんが、面白い文化だなあと思いました。