笑うことができなくて、壊れてしまいそうな時 の 対策について | ☆㈲KICHI's BLOG☆

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自然界の動物がイヤな時。それは、腹が減ったり、のどが渇いたり…、エサを追い求め、水を探さなくてはいけない時。または逆に、自身がエサとならぬように、逃げなければいけない時などなど…。これらを解決するには、カラダを活発に動かす必要があります。そのため、動物はイヤな事を考えると、神経伝達物質の中でも、高パフォーマンスであるノルアドレナリンや、筋肉・脂肪を分解し、エネルギー供給を促すコルチゾールなど、アクティブ化への手助けとなるストレスホルモンを産生します。相撲力士が立会い前に、自分の体をパンパンと叩けば、イヤな刺激により、ストレスホルモンが産生され、強いチカラを発揮することができます。滅多には起きないであろうほどのイヤな出来事には【火事場のクソぢから】で対応できることもあります。

しかし、多くの人は、動かないまま、イヤな事を考え、悩み続けます。よって、産生される神経伝達物質ノルアドレナリンは、その貯蔵庫である脳内の扁桃体(へんとうたい)から、さほど放出されないまま溜まり続けるため、扁桃体は2倍程度にまで膨張、炎症してしまいます。悩み過ぎによる頭の激痛はコレなのでしょう。扁桃体の炎症を抑える働きがあるコルチゾールが、タンパク質の分解作用によって、隣に位置する海馬(脳内データ入出力器官)を、傷つけ萎縮させてしまいます。海馬から記憶の保存庫である大脳皮質に多くのデータを転送させる、学びの時期に、海馬の萎縮が続くと、記憶の固定が難しくなるため、学習障害と診断されます。歳を重ねてからであれば、修復が遅いため、新しく記憶することや、過去の情報を思い出すことが難しくなり、認知症と診断されます。老化によるモノ忘れ段階での言動は、まだ穏やかです。ただ、周囲からの指摘などで、本人が悩み、ストレスホルモンを大量産生してしまうと、言動は、激しく、チカラ強くなり、記憶への症状は、ますます深刻化していきます。

医者はボランティア活動ではないので、薬物を販売し、それを用いて、ストレスホルモンのコントロールを試みます。しかし、副作用への対処などで、薬量が増えていったり、やがて、コントロール不能となった際には入院をさせて、脳活動を止める薬物を選択します。または、患者自身が、脳内の損傷による、幻覚、幻聴、そして、頭痛に耐え切れなくなります。今までの努力により得た知識や経験、財力など…、または、これからの時間、得るだろうものと引き換えに、逃れる手段として、自死の選択を時には考えてしまいます。ただ、それでは、ひらがな・カタカナ、たし算・ひき算などを、生きるチカラにしようと、頑張っていた頃の自分が可哀想です。

そこで、ストレスによる、扁桃体の膨張炎症や、海馬萎縮への薬物服用以外での対策として…、

(1) バナナなどを食べる
痛んだ神経を回復する、トリプトファン。それをセロトニン(精神安定ホルモン)へと生合成するための触媒であるビタミンB6を含んでいます。(他には、カツオ、マグロ、牛肉、豚肉etc.)


(2) 自転車に乗るなどの運動
【貧乏ゆすり】に相当します。扁桃体内のノルアドレナリンを放出させるとともに、リズム性運動(歩行運動、咀嚼運動、呼吸運動、グルーミングetc.)により、(1)で得たトリプトファンをリラックス効果のあるセロトニンへと変化させます。自転車は歩行やジョギングなどに比べ、脳への振動が少ないため、傷ついた脳内の痛みを抑えつつ運動が可能です。

 

(3) 眠って脳を休ませる
ストレスホルモンを産生させないためには、睡眠状態が、一番だと思います。草原の満腹ライオンのように、ただひたすら寝て、のほほんという状態を保つ。朝日を浴びておくと、15~16時間後に(2)で得たセロトニンが、メラトニン(睡眠誘導ホルモン)へと変化し、眠気を誘います。


(4) ほっとする程度の飲酒
脳内神経活動が緩やかになり、痛みが和らぎ、さらなる損傷を防ぎます。ただし、アルコール依存症にならぬように。そして、薬物での治療中は、薬が効き過ぎてしまうので注意が必要です。アルコールを欲するようになってしまったら、

アルコール→珈琲(カフェイン多)→緑茶(カフェイン少)

と、ゆっくりにでも変えていけると、最後は白湯へと抜けられるかも。

 

(5) カタイせんべいなどを嚙み砕く
扁桃体に溜まった、ノルアドレナリンを放出させる【歯ぎしり】【爪を噛む】行動に相当し、扁桃体の膨張炎症を防ぎます。溢れ出てくるノルアドレナリンによる、眼もとのピクピクけいれんも治まり、スッキリします。摂取カロリーが気になる方は、氷を頬張り、ガリガリと噛み砕いてみるのも、おすすめです。イライラしてきたら、強い力をアゴで消耗させて放出です。ガム・グミなどよりも、ザクザク、ガリガリがポイントです。

 

 

イヤな事を考えてしまう時期を乗り越えると、ノルアドレナリン産生が穏やかになり、2倍ほどに膨張していた扁桃体は、当初の1.2倍ほどの大きさにまで収縮します。想像ですが、筋肉トレーニングのように、これを繰り返すと、扁桃体はより大きく、損傷しにくいものへと育っていくのでは?と考えます。(忍耐強くなるということ)
昔のスポーツ指導は体罰により、ノルアドレナリンを大量産生させ、神経伝達物質貯蔵庫である扁桃体を大きく作りあげ、トレーニングをヘトヘトになるまで繰り返し、傷つけられた神経経路を太く修復させて、運動能力を増そうとしてきたのだろう。しかし、幼い頃から扁桃体を損傷(体罰、苦労)せずに成長してきた場合、鍛えられていない神経経路は、傷つき(キレ)やすくなっているのかもしれません。
扁桃体の損傷、修復の繰り返し過程で、なんらかの異常形成が起きてしまった場合、ノルアドレナリンが扁桃体から溢れ出る症状として、目もとピクピクけいれんだけでなく、トゥレット症(チック症)などにみられるような、思いもよらない言動の出力が起きてしまうのかもしれません。

 

扁桃体損傷の長期化は、それ自体が、恐怖を判断する器官であるため、すべての物事に対して、異常に怒りや、恐怖心を抱いてしまいます。そして、常に、ストレスホルモンを過剰産生し、さらに扁桃体を傷つけてしまうという悪循環に陥ってしまいます。自閉症に見られる多動性や、痴呆症に見られる徘徊は、ノルアドレナリンを放出する行為です。落ち着きの無理強いは、回復には良くないと考えます。檻に入れられた動物が柵の前を、常にウロウロ歩く行為は、ノルアドレナリンを放出するためなのでしょう。周りの方々は記憶や言動への対策にチカラを注ぎがちですが、まずは、ストレス・恐怖と感じている物事を無くしてあげる努力の方が、大切ではないかと考えます。

例えば、恋に悩み、失望している人を、完全復活させるには、薬物、麻薬などによる気分転換ではなく、新しい恋だと思います。原因を解決しなければ、扁桃体と、海馬の損傷が、引き続き進行してしまいます。これを、薬だけで抑えようとすれば、高血圧、糖尿病のように、生涯、病院薬局の御得意様となってしまいます。原因を放置していては、どんなに、もがいても、底なし沼、アリ地獄状態です。その原因は、成人であれば、本人が一番わかっていると思います。子供であれば、周囲の人に、心あたりがあるハズです。そして、その原因は、本人のチカラだけで解決するには、難しい場合が多いのではないでしょうか。周囲の方々は、変化していく情緒や、記憶への対処にチカラを注ごうとします。本人が待っている必要なモノは、根源原因を解決するチカラでは、ないでしょうか。