2020年に起きた、

ママ友の洗脳による5歳児の餓死事件で、

保護責任者遺棄致死に問われた、

母親とママ友の判決が確定した。

 

事件についてはこちら



 

昨年11月に母親の碇被告の控訴が棄却され、

懲役5年が確定。

そして今月、ママ友の赤堀被告が、 

控訴が棄却され、

期限までに上告しなかったので、

懲役15年の判決が確定した。



この事件が難しいのは、

同居していた訳でもなく、

保護者でもない赤堀被告を、  

保護責任者遺棄致死に問えるか、というところだった。


赤堀被告は、

責任は全て母親である碇容疑者にあり、

自分は無罪だ、と主張し、

弁護側は、仮に有罪であったとしても、

碇容疑者より重い罪なのは不当だ、と争ったが、

福岡高裁は、赤堀被告の行為こそが、

死の結果を招いた、と断罪した。


前にも書いたが、この事件では、

未必の故意による殺人を適用できたのではないか、と思うのだが、

保護責任者遺棄致死で懲役15年、というのは、

量刑の内容では殺人に匹敵する。

赤堀被告の悪質さを、

きちんと反映した判決だと言えるかもしれない。



だからといって、亡くなった子供が戻るわけではない。

生きていれば、今頃元気に小学校に通っていただろう。

亡くなった翔士郎ちゃんは、

来月には3年生になる、

私の孫と同い年だと思う。

その命を奪った罪は重い。


ただ、赤堀被告が一番悪いのは間違いないのだが、

この件では児童相談所の対応もあり得なかった。 

普通1センチはある皮下脂肪が、

僅か1ミリしかなく、

骨と皮に痩せ細って、

輸液をしようとしても血管が探せず、

ルート確保も難しかったというのだ。


そこまで痩せるのに1日2日のはずはない。

何度か訪ねていたはずの児相の職員は、

何も感じなかったのか。


母親も含めて、

命を落とすまで、

周りの大人が誰も手を差し伸べなかった。

どれだけ辛く悲しい思いで死んでいったのか、と考えると、

胸が潰れそうになる。



赤堀被告には、これから塀の中で長い時間、

自分のした事と向き合ってほしい。

まあ最早訴えても無駄だ、と思ったから上告しなかったのだろうが、

そこに反省はあるのか?と問いたい。



翔士郎ちゃんが、

今は痛みも飢えもない世界で、

安らかでありますように。