最高裁からの差し戻し審で、
再審決定の判決が出て1週間。

この記事を書いた時は、
捜査機関による証拠捏造、まで言われているのに、
まさか東京高検が特別抗告を考えていた、とは、
夢にも思わなかった。

だが、高検は抗告理由を模索していたらしい。

特別抗告するには、
憲法違反か凡例違反のいずれかが必要で、
どちらにも当てはまらないと断念したんだそうだ。


正直言って呆れ果てた。
これまでの流れからいっても、
高裁の差し戻し審の判決文を見ても、
ここで仮に無理矢理特別抗告しても、
最高裁で却下されるのは火を見るよりも明らかだ。
ただ高齢の袴田さんの無罪判決を、
いたずらに延ばすだけだ。
それでも特別抗告していれば、
最高裁は今度こそ自分達で、
再審開始を決定できただろうか?


証拠を捏造してまで冤罪を作った事で、
事件の真相も真犯人も、
永遠に分からないままだ。
一説によると、1人生き残ったと思われた長女が怪しい、らしいが、
その長女も最初の静岡地裁での再審開始の判決が出て、
釈放が決定する前日、死亡している。

一応病死という事になっているが、
自殺説もある。
タイミングがタイミングだし、
事件性は無い、と発表している清水署が、
そもそも袴田さんの冤罪を作った警察なので
死因の公表もしない時点で、
どこまで信用できるかも怪しい。
真相は藪の中、か。


警察も検察も、
平気で冤罪を作るが、
冤罪だとは絶対認めない。
この事件ではここまではっきり冤罪だと、
裁判所も含めて皆が認めているのに、
それでも抵抗を続けるって、何なんだろう。


悪いことをしたらごめんなさい、だし、
間違った時もごめんなさい、だ。

勿論、謝罪で許される様な話ではないが、
それでも間違いを認めて謝罪するしか、
袴田さんに償う方法は無い。
無罪判決が確定すれば、
国家賠償の話も出てくるだろうが、
どれだけお金を積まれても、
失われた時間は取り戻せない。

検察は何の為に働いているのか、
良く考えるべきだ。
決して面子や立場を守る為ではなく、
ただ1つ、正義の為であるべきだろう。

だとすれば、冤罪を生み、
その非を認めないばかりか、
ただ時間を引き延ばす、
今の検察のやり方は、
最も正義とは程遠い所業だ。


早く再審を開始して、
袴田さんの名誉を回復してあげて貰いたい。