「スクロール」(2023年作品)感想 | 深層昭和帯

深層昭和帯

映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

清水康彦監督による日本のドラマ映画。出演は北村匠海、中川大志、松岡茉優。

 

 

<あらすじ>

 

学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケのもとに、友人の森が自殺したという報せが届く。就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。

 

森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉と、ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる菜穂の時間が交錯していく。

 

<雑感>

 

生きづらい系の映画。こんなのばっかりだ。逆にどうなったら生きやすいというのか。生きやすいってなんだよ。生きづらい生きづらいうるせーんだよ、ボケ。

 

むかしな、西部邁という著述家が、「人生が楽しいと表明するのは大人の責任であり、嗜み」と話していた。西部邁自身はペシミスト(悲観論者)で、自分の人生に辟易していたのだが、そうした自分の中にある悲観的なものに言語で挑んでいったのが彼という人物だった。

 

楽しい人生とか、生きやすい社会なんてものは、大人が嗜みとして子供に対して表明するもので、それは何でも構わないのだ。城郭址が好きで休みの日はお城を回っていますでも、ラーメンが好き何件も食べ歩きましたでも、なんでもいい。

 

本当に楽しいかどうかなんてのは二の次で、大人の嗜みとしてそれくらいの意思表示をしなければ、子供は絶望するばかりだ。

 

生きづらい生きづらいとガキみたいなことばかり口にしたり、あまつさえ映画にして喜んでいるバカは、少しは大人としての自覚を持たれたらいかがか。

 

こんな映画に共感しているバカも大概である。楽しいから生きてるんじゃないんだよ。せっかく生まれてきたようだし、少しだけこの国と、社会と、時代というものを観察して、楽しんでから黄泉の国に帰ればいいやくらいの気持ちでみんな生きるのだ。

 

☆2.0。生きづらい生きづらいと意見表明しているバカどもは、子供の教育に悪いからさっさと死んだらいい。