「永遠のガビー」(1934年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

マックス・オフュルス監督によるイタリアのドラマ映画、出演はイザ・ミランダ、メモ・ベナッシ、タチアナ・パヴローヴァ。

 

 

<あらすじ>

 

ガブリエラ・ムルジェは魅惑的な女性で、ギャビー・ドリオットと呼ばれていた。多くの男性を惹きつける彼女を巡り、大学教授が自殺。次に妻子ある老紳士レオナルドが彼女に告白をするので、車椅子の妻は夫を止めようとして転落死した。

 

レオナルドはギャビーのために全財産を使い果たし、さらに他人の金を横領した罪で懲役刑を食らってしまう。刑期を終えた彼が出所すると、街のいたるところに映画スターとなったギャビーのポスターが貼られている。

 

絶望したレオナルドは、街を徘徊するうちに車に轢かれて死亡する。

 

レオナルドにはロベルトという息子がいた。ロベルトはかつてギャビーが愛した男性であったが、彼はギャビーの妹アンナと結婚してしまっていた。

 

多くの男性に愛されながら、愛する男性には好かれなかった彼女は、世を儚み自殺した。

 

<雑感>

 

おそらく昔のメロドラマ。その美しさでモテて仕方がない女生徒が、男性に囲われているうちは自由な恋愛ができないと、映画の世界に飛び込んで経済的に自立する。そして自分が本当に好きだった、かつての求婚者の息子と結婚しようとしたら、彼はすでに自分の妹と結婚していた。

 

これは女性の自立とか、開放的な愛を描いたと言っていいものかどうか。そういうテーマを、メロドラマ風に描いたのかもしれないが。

 

☆3.2。話は単純だが、人を描いたとも言えないし、テーマがボヤけて見えたのは確かだ。