「小さな古風な世界」(1941年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

マリオ・ソルダーティ監督によるイタリアのドラマ映画。出演はアリダ・ヴァリ、マッシモ・セラート、エイダ・ドンディーニ。

 

 

<あらすじ>

 

貴族のフランコ・マイローニは、中産階級のルイーザと結婚して叔母であるオルソラ公爵夫人の勘気を買い、廃嫡の憂き目に遭った。親の資産を当てにしていたフランコは困窮し、ルイーザの叔父ピエロの世話になる羽目に。

 

ピエロはハスブルグ家に仕える役人だった。彼の収入に頼る日々であったが、イタリア貴族フランコの態度がオーストリア警察の逆鱗に触れ、ピエロは仕事を失ってしまう。フランコは、収入を過去の権利関係に求めてイタリアのトリノに赴いた。しかし、彼から家族に宛てられた手紙がオーストリア警察に押収され、ルイーザも働かねばならぬことに。

 

フランコは祖母の資産相続をめぐる遺言のことで母親と揉めていた。それを知ったルイーザはオルソラ公爵夫人に文句を付けようとしたが、彼女が目を離した隙に娘のオルブレッタが溺れて死んでしまった。ルイーザは感情を失い、話しかけても返事すらできなくなった。

 

ショックを受けたのはオルソラ公爵夫人も同じだった。彼女はフランコを後継ぎに回復するよう司祭に相談する。しかし、その間にもフランコの政治活動は問題となり、彼はまたしてもトリノに逃げねばならなくなった。

 

病中のルイーザだったが、3年もの間連絡もなく放置され、やっと届いた手紙にはフランコが独立戦争に参加するために入隊したとの知らせであった。フランコはこれが最後になるかもしれないと妻を湖畔に呼び出し、今生の別れを告げる。

 

<雑感>

 

家庭を顧みず政治活動に熱心な男の話。これは原作が有名なので知っている人も多いだろう。多分に脚色された歴史小説といった扱いである。

 

☆3.0。欧州の歴史は本当にややこしい。