「不貞な女たち」(1953年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

マリオ・モニチェリ監督によるイタリアのドラマ映画。出演はジーナ・ロロブリジーナ、メイ・ブリット、ピエール・クレソワ。

 

 

<あらすじ>

 

真面目に暮らしていたジョヴァンニ・アッツァーリだったが、若いモデルに恋をしたことで、離婚の口実を得ることが必要となって、青年私立探偵オスバルドに妻ルイーザを監視させた。彼女は運転手と浮気をしていた。オスバルドはルイーズに金を要求する。巻き添えを食う形でオスバルドの愛人宅で小間使いのチェザリーナが窃盗を疑われて追放された。

 

屋敷を追い出されたチェザリーナは、新たな仕事に就いたが、そこでも窃盗事件に巻き込まれた。絶望した彼女は自殺した。その死を悼んだのは、オスバルドにより話に巻き込まれ、チェザリーナに罪を着せてしまったリリアナだった。街を彷徨っていたリリアナは、同じくオスバルドに脅迫されて金を盗んだルラと出会った。

 

ルラとリリアナは、オスバルドの汚いやり口に憤慨し、一緒に彼を告発しようと考えた。しかし世間体を重んじる彼女らは誰も事件のあらましを語ろうとせず、オスバルドはまんまと逃げおおせた。

 

チェザリーナを死なせてしまったリリアナだけが納得いかず、オスバルドを撃ち殺し、警察に出頭した。

 

<雑感>

 

世間体を気にして私立探偵にやりたいようにされていた人々が、復讐しようとするもののやはり一歩踏み込めず、信頼していた小間使いを死なせてしまった女性だけが勇気をもって彼を殺害する。

 

オスバルドがやったことは脅迫罪なので、刑務所に数年入ればすぐに元の生活に戻れたであろうに、才気が勝り、自信過剰であったことで最後は命を失ってしまった。

 

☆2.9。それにしてもイタリア人はろくでもない。