「さよなら、ティラノ」(2020年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

静野孔文監督による日本のアニメ映画。

 

 

<あらすじ>

 

大昔、恐竜の時代。氷河期が近づき、すべてが荒廃していた。そこに乱暴なゴルゴサウルスの群に追われているプテラノドンの少女「プノン」がいる。捕まりそうになったプノンとゴルゴザウルスたちの前に現れたのは、巨大なティラノサウルスだった。

 

さすがのゴルゴサウルスたちも、ティラノの迫力におされ、プノンを諦め逃げ出してしまう。邪魔者がいなくなったら、ティラノがプノンを食べる番。しかし、ティラノはプノンに目もくれず、木の上になっている赤い実をむしゃむしゃと食べはじめた。

 

「おじちゃん、私はプノンだよ。おじちゃんの名前は何? なんで私を食べないの?」「おじちゃんは肉食なのに、なんで赤い実を食べるの?」休む間もなく喋るプノンを後に、ティラノが自分の道を進もうとした瞬間、プノンはある提案をする。

 

「おじちゃん、私は天国というところを探してむかってるよ。そこは無数の赤い実を食べられるこの地上唯一の楽園だよ。一緒に行かない?」と声をかけられ乗り気になったティラノ、なんらかの事情があるか、飛べない特異なプテラノドンと一緒にいくことえを決意する。

 

ティラノの「地上最強」の地位を奪おうと企てるゴルゴサウルスは、ティラノに執心してしつこく彼らを追った。トリケラトプスの子供と出会った2匹は、彼が天国から来たというので一緒に旅をすることにした。そして天国に到着する。

 

そこは草食恐竜が支配する場所だった。ティラノトプノンは追い出されてしまう。トリケラトプスの里に匿われた2匹は、草食恐竜が支配する場所に潜入する。いったんは追い払われたものの、そこにゴルゴサウルスたちがやってくる。

 

ティラノは戦い、傷ついてしまったが、窮地の知らせを届けるためにプノンが空を飛び、草食恐竜と肉食恐竜の戦いが始まる。追い詰められるプノンたちを救ったのは、ティラノだった。ティラノはゴルゴサウルスを溶岩の中に引き込んで自分も死んでしまった。

 

こうして天国は守られた。プノンは自分の天国を見つけるために旅立っていく。

 

<雑感>

 

氷河期がやってきて食糧難になった時代の恐竜たちの話。草食恐竜たちが気のみのなる場所を天国と呼び、肉食恐竜を遠ざけて暮らしていたが、そこに肉を食うことをやめたティラノサウルスがやってくる。彼は拒否されてしまったが、自分を排除した恐竜たちのために戦って死んでしまう。

 

キャラクターも可愛いし、とてもよくできた作品だとは思うけど、肉を食わない云々がベジタリアンとがヴィーガンとか、リベラル系の阿呆人間を想起させるのが残念だったかな。決してそういう意図のある内容ではないのだろうが。

 

☆3.5。アニメはよくできているし、すごく可愛い。トリケラトプスの子供が愛らしいんだ。