「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」(2016年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

ニキ・カーロ監督によるアメリカのドラマ映画。出演はジェシカ・チャステイン、ダニエル・ブリュール、ヨハン・ヘルデンベルグ。

 

 

<あらすじ>

 

1939年、ポーランド・ワルシャワ。ヤンとアントニーナ夫妻は、ヨーロッパ最大の規模を誇るワルシャワ動物園を営んでいた。アントニーナの日課は、毎朝、園内を自転車で巡り動物たちに声をかけること。時には動物たちのお産を手伝うほど、献身的な愛を注いでいた。

 

しかしその年の秋には、ドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発。動物園の存続も危うくなる中、夫のヤンから「この動物園を隠れ家にする」という驚くべき提案をされる。人間も動物も、すべての生けるものへの深い愛情を持つアントニーナはすぐさまその言葉を受け入れた。

 

ヤンがゲットーに忍び込みユダヤ人たちを次々と救出し、動物園の檻に忍び込ませ、アントニーナは得意のピアノや温かい食事で、彼らの傷ついた心を癒していく。時にそのピアノの音色は、「隠れて」「逃げて」などの合図になることもあった。

 

この“救出活動”がドイツ兵に見つかったら自分たちだけでなく我が子の命すら狙われてしまう。夫のヤンが不在になることも多い中、アントニーナはひとり”隠れ家“を守り、決してひるむことなく果敢に立ち向かっていった。

 

1945年9月、ゲットーがワルシャワから完全撤退。ようやく解放されたアントニーナたちは、荒れ果てた動物園を徐々に再開させ、イスラエルからヤド・ヴァシェム賞を授与される。

 

<雑感>

 

いろんな人に助けられているじゃないか。その割に「ユダヤ人が誰それを助けた」って話はあまり聞かないな。

 

☆4.0。ナチス相手に勇敢に戦うことは本当に難しいこと。動物園経営者という立場で機転を利かせて人の命を救うなんてなかなかできるものじゃない。