アンティ・ヨキネン監督によるフィンランドの伝記映画。出演はラウラ・ビルン、ヨハンネス・ホロパイネン、クリスタ・コソネン。
＜あらすじ＞
1915年、ヘレン・シャルフベックは、高齢の母親とともに田舎で暮らす、いわば忘れられた画家だった。それでもヘレンは湧き出してくる情熱のためだけに絵を描き続けていた。すべてが変わったのは、ある画商が訪ねてきて彼女が描き溜めていた159点のすばらしい作品を発見、大きな個展開催に向けて動き出したからだ。
しかし、ヘレンの人生で最も重要な転機は、画商が紹介した15歳年下の青年エイナル・ロイターとの出会いによってもたらされる。しかし彼は、彼女を残して去っていき、友情を求めてきたものの、ヘレンはそれを拒絶した。
家族とも疎遠になっていった彼女は、外国で暮らしながら最後まで絵を描き続けた。
＜雑感＞
フィンランドで最も有名で重要な画家ヘレン・シャルフベックの伝記映画。名前は知らなくても絵を見るとわかる人もいるだろう。写実的な絵を捨てて、半抽象的な作風になってから有名になった気品のある絵を描く人だ。
それほど詳しいわけじゃないが、何点か知っている絵があったので、それらが彼女の人生でいつ頃描かれたのか知ることができた。第1次世界大戦の渦中で大変な思いをして、第2次世界大戦の渦中に死んでいる。脚の悪い人にとって戦争は最悪である。
☆3.4。第1次世界大戦の兵士の絵は有名なので知っている人も多いと思う。兵士の絵であっても、美しさや品格を失っていない作品だ。
