ジョビー・ハロルド監督によるアメリカのサスペンス映画。出演はヘイデン・クリステンセン、ジェシカ・アルバ、テレンス・ハワード。
＜あらすじ＞
亡き父から大企業を継いだ青年実業家クレイトンは、移植手術が必要な重い心臓疾患を抱えていた。やがて、親友の外科医ジャックの尽力でドナーが見つかり、移植手術に臨むが、全身麻酔をしたにも関わらず、意識が目覚めたまま手術が始まってしまう。
ところが、自ら指名した執刀医のジャックは、ドナーから提供された心臓に薬物を入れてクレイトンを殺そうとしていた。クレイトンは看護師のサムと極秘結婚をしていたが、実はサムはジャックの仲間で、信用させるために近づいただけだった。それを知っても、麻酔の効いたクレイトンは動くことができない。
ジャックはいくつもの医療過誤による訴訟を抱えており、借金まみれだった。計画は、サムがクレイトンの遺産を相続して、今回の計画に参加した4人で分け合うというものだった。クレイトンの母親のリリスは結婚に反対していたまた、ジャックを執刀医にすることにも反対していた。彼女の疑いの目が、息子の異変を気づかせた。
手術は進み、薬を盛られた心臓は停止した。だが生命維持装置に繋がれたクレイトンの身体は生きていた。リリスはすぐさま信頼する医師ナイヤーに連絡して、自分の心臓を息子に移植するよう告げると自殺した。
ナイヤーは待機しており、彼による移植手術が始まった。ナイヤーのチームにより、ジャックとサムらの犯行が明るみに出た。サムは逃走したがすぐに捕まった。そして手術は成功した。
＜雑感＞
おっそろしい話であった。術中覚醒の話は聞いたことがあるが、部分麻酔みたいなものだろうと簡単に考えていた。たしかに、こうした陰謀的な話を知ったのに身体が動かず、そればかりか胸が切開されて心臓が取り外されているとか考えただけで気を失いそうだ。
さらに衝撃的だったのは、母親リリスの自殺。息子のためにいきなりそこまでするのかと。話を逆転させるための脚本上の手段だと頭の片隅ではわかっているが、作り話だとわかっていても衝撃的であった。
リリスは、クレイトンの父親、つまり夫を殺している。彼女の夫は大金持ちではあったがDVを繰り返す最低な男で、クリスマスでサンタの格好をした彼を殺したのだ。その罪の意識もあっての行動という説明に納得してしまう。
☆4.0。これは衝撃的だったな。
