「幻の馬」(1945年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

クリスチャン・ジャック監督によるフランスのサスペンス映画。出演はリュシアン・コエデル、フェルナン・ルドー、ルネ・フォール。

 

 

<あらすじ>

 

ル・カンパニエとファブレは、馬の仲買人を殺して金を奪った。娘カトリーヌの結婚費用のために人を殺したファブレだったが、主人が殺されるのを馬は見ていた。馬は村に降り、不思議がった村人を連れ立って主人が埋められた場所を脚で蹴った。村人が掘り返すと、男の死体が発見された。

 

死体を調べると、金が奪われているとわかった。村人が強盗殺人事件について騒ぎ始めたので、峠の小屋に住むファブレは金を使えなくなった。村人の詮索は日に日に高まり、それはカトリーヌと結婚相手のピエールも巻き込んだ。

 

美しいカトリーヌを巡って陰謀が持ち上がり、ル・カンパニエがカトリーヌを狙う。ファブレが殺しの犯人だとの噂が立てられ、噂は真実であったため、絶望したファブレーはル・カンパニエを殺し、馬の仲買人が飼っていた馬に乗るとそのまま村を去った。

 

嵐のような出来事が去り、ピエールとカトリーヌは真面目に暮らすことを誓う。

 

<雑感>

 

悪いことはできないねぇ、という話。この時代の多くの映画がそうであるように、セットの中で大袈裟な芝居が繰り広げられているのだが、最近の作品と比べてると不自然に見えても、慣れてくると演出意図がハッキリわかってこちらの方が面白かったりする。

 

白黒補正があるとはいえ映像も素晴らしい。白黒には白黒の良さがあるってものだ。

 

☆3.6。ずっと山小屋で暮らしていて、洗礼の時以来名前を呼んでもらってないって科白が悲しい。