「狼と香辛料」(2008年作品)第9・10話 感想 | 深層昭和帯

深層昭和帯

映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

原作:支倉凍砂、監督:高橋丈夫、制作:IMAGIN。

 

 

第九幕 狼と羊使いの子羊

 

教会都市リュビンハイゲンへ向う二人の前に現れた羊飼いの少女。天敵である羊飼いとの対面で警戒するホロに追い討ちをかける様な話しが!ノーラと名乗る少女がリュビンハイゲンに着くまで、自分を雇ってくれないかと言い出したのだ。狼を払うことに長けた羊飼いを雇うことに前向きなロレンスだが、ホロは当然反対の立場。今後の商売の為になると、ロレンスはホロを説き伏せるのだが。

 

第十幕 狼と渦巻く陰謀

 

信用買いした武具を売却する為にリュビンハイゲンに到着したロレンスとホロ。証書を発行してもらう為、自らが所属するローエン商業組合を訪ねたロレンスは、大先輩のヤコブと久方ぶりに対面する。しかし、売却先であるレメリオ商会の名を出したところ、ヤコブの顔色が曇るのだった。詳細を直接確かめるべく、レメリオ商会に武具を持ち込むロレンスだったが、商会は不穏な空気に満ちていた。

 

<雑感>

 

騙されたか。

 

何度か書いたことがあるが、信用取引のひとつであるいわゆる「ツケ」をアイヌに教えたのは北国廻船の日本の商人で、本土で作られた鉄器を毛皮などと交換していたらしい。アイヌに製鉄技術があるというのは真っ赤なウソで、アイヌには鉄器がなく、江戸時代に北国廻船の商人から買っていた。

 

だが、稲作をやっていないアイヌには貯えがなく、船がやってきたときに交換するものがなかったりする。そこで「次に来るまでにこれこれの商品を用意してくれるなら、いますぐこれを渡します」と信用取引を持ち掛けたのだ。アイヌは律義に約束を守ったそうだ。

 

信用取引を長年続けたために、明治政府になったとき、アイヌは日本政府を信用した。むしろロシアを警戒していた。いまアイヌを名乗っている連中は、こうした歴史を知らないのである。あれは、翻訳学者(自分の頭で考えず、海外論文の翻訳で学者になった連中)が、アメリカ先住民の歴史を勝手にアイヌに置き換えただけなのだ。

 

それに、ビジネスアイヌがくっついた。それだけである。先住民なんてウソウソ。