「わたしはダフネ」(2019年作品)感想 | 深層昭和帯

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フェデリコ・ボンディ監督によるイタリアのドラマ映画。出演はカロリーナ・ラスパンティ、アントニオ・ピオヴァネッリ、ステファニア・カッシーニ。

 

 

<あらすじ>

 

ダウン症ながらスーパーマーケットで働き、楽しく生きてきたダフネだったが、母親が突然亡くなってしまう。悲しがるダフネだったが、やがてスーパーで働き始める。ところが父親のルイージは日に日に元気がなくなっていった。そこでダフネは、母の墓まで歩いていこうと提案をした。

 

山道を歩き続けるルイージとダフネ。ダフネは何か隠している持ち物があるようだった。それはしぼんだ風船だった。風船は母が膨らませたもので、ダフネは母さんの息が入っているから大切にしてねとルイージに話した。

 

<雑感>

 

90分の映画にするにはアイデアが不足していると感じたが、話の内容は素晴らしいものだった。理屈っぽくて、話を合わせるのが面倒になるダフネと、妻を亡くしてすっかり弱気になったルイージが、母の死といま一度しっかりと向き合うための旅路のお話。

 

ルイージにしてみれば、ダフネを面倒見続けることを重荷に感じて、気が滅入っているのに、当のダフネはそんなことは考えもせず、必死に父親を励まし続ける。支えているのはダフネであって、ルイージじゃない。

 

☆4.0。もうちょっと道中にアイデアがあればね。