「火狩りの王」(2024年冬作品)第19話 感想 | 深層昭和帯

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原作:日向理恵子、監督:西村純二、制作:シグナル・エムディ。

 

 

第十九話 「姫神」

 

雷鳴とともに、空から灯子たちの前に現われた落獣。おびえる様子もなく、かなたら狩り犬とともに落獣に挑む灯子。その姿を明楽、煌四、ひばりは、驚きながら見つめるのであった。そんな中で、灯子はひばりに手揺姫のもとへと案内される。歩みを進める中で、灯子はひばりに、手揺姫が神族の力を束ね、この世の柱となっていること、そして妹の揺るる火を通して交流した灯子から、外の世界について話を聞きたがっていると知らされる。

 

<雑感>

 

こうなってくると、火をそこまで忌む理由がわからなくなってくる。エネルギーを得るための大きな火に対いて、人間が制御できなくなるのではとの懸念を持って、火を使う文明への否を唱えるならばまだわかる。

 

例えば原発が扱っている温度は、人間は本当にそれを制御できるのだろうかとの懸念だ。「風の谷のナウシカ」ではその懸念を遠回しに火を使った文明の限界なのではないかと批判的に描いていた。風と水が、その代替手段にされている。

 

だがこの作品はどうだろう。火を使った文明への批判は、人間が御しきれない高温を想定したものだろうか? 何かいろいろ違う気がするのだが。