「屋根裏の散歩者」(2006年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

三原光尋監督による日本の文芸映画。出演は嘉門洋子、窪塚洋介、永瀬ひかり。

 

 

<あらすじ>

 

雑誌記者の奈緒子は、カルト的な人気の得ている泣き画家、郷田三郎が生前に暮らしていた洋館を訪れる。退廃的でもありオカルト的でもあるその洋館は郷田アートの世界そのものであった。郷田は生前、屋根裏が好きだったことを住人に聞かされた奈緒子は、そこに上り天井の隙間から住人たちの部屋を覗き見ているうちに、隠し部屋からの灯りが漏れているのに気づく。その隠し部屋を覗き込んだ奈緒子の目に飛び込んで来たものとは…。

 

<雑感>

 

これはなんかちょっと違った。

 

日活ロマンポルノ版が名作だったせいか、内容はそれに寄せてあり、夫がピエロ姿で妻とまぐわるとか、性とアートを結び付けているところなどアイデアを拝借しているのだが、ロマンポルノ版はボディペイントに性的なものを見出して描いているのに対し、こちらはかなりもっと視覚的でアートとしても弱い。性と結びついていない。

 

ラストは関東大震災オチではなく、若奥さんが精神病になって入院し、看護師から覗き穴で監視されるようになるというオチになっている。これもかなり弱い。

 

☆2.5。日活ロマンポルノに幻想を抱きすぎでは?