「吟ずる者たち」(2021年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

油谷誠至監督による日本のドラマ映画。出演は比嘉愛未、戸田菜穂、丘みつ子。

 

 

<あらすじ>

 

永峯明日香は東京で夢破れ、故郷広島へ。実家は三浦仙三郎の杜氏の末裔が継いだ酒蔵。養女である明日香は、幼き頃から酒造りに興味を持っていたものの、実家を継ぐことは、そぐわないと避けて生きてきた。

 

目標を見失っていた明日香は父・亮治が「家宝」とする三浦仙三郎の手記を目にする。明治初期、新米酒造家の三浦仙三郎は、醸造中に中の酒が腐る「腐造」に何度も見舞われる。資金不足、両親、愛する養女の死。逆境の中、腐造を起こさない、安定した日本酒醸造技術の確立に研鑽を重ね、ついに軟水による低温醸造法を導き出す。

 

明日香は仙三郎の百回試して、千回改める『百試千改』の想いに強く惹かれていく。そんな矢先、父が倒れてしまう。父が作ろうとしていた新酒造りを引き継ぐことを決心した明日香。水が栄養価の少ない軟水であることが原因だと気づかされた明日香は、厳格な微生物発酵のためには温度管理の必要性を感じ、灘とは違う作り方を模索する。

 

そしてついに品評会で全国1位になった。

 

<雑感>

 

百試千改の大切さを教えてくれる作品。これが日本人の強みだよね。何度失敗しても頑張って、工夫して、良いものができるまで諦めない。日本酒だけでなく、ワインもウィスキーも百試千改の精神で世界でも通用するお酒を造っていった。一朝一夕にできるものじゃない。

 

☆5.0。こういう作品をもっと見たいものだ。左翼の妄想はもういらん。