「藁の楯 わらのたて」(2013年作品)感想 | 深層昭和帯

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三池崇史監督による日本のサスペンス映画。出演は大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也。

 

 

<あらすじ>

 

幼女が殺害され遺体が遺棄される事件が起きた。容疑者は以前にも同様の事件を起こしたことのある清丸国秀。清丸は出所したばかりだったが行方が分からなくなっていた。警察が手をこまねいていることに業を煮やした幼女の祖父が、清丸を殺した人間に10億円を払うと新聞広告を出した。

 

清丸は匿ってもらっていた田中に殺されかけ、命からがら自首してきた。祖父は田中に1億円を進呈する。これにより、本当に殺せば10億円を払ってもらえると世間で評判となった。こうなると警察署内も安全とは言えず、警察は設備の整った警察署に刑事3名によるSP付きで護送することとなった。

 

空路移送する予定であったが、整備士が飛行機に細工をしたことが判明して陸路と決まった。だが、陸路となるとすべての高速道路を封鎖するわけにもいかず、いきなりニトログリセリンを満載したトラックが突っ込んでくる。機動隊が清丸を殺そうとする。これではダメだと新幹線に乗り換えるものの、緘口令は意味をなさず、居場所はすぐに特定されてしまった。

 

ヤクザが突撃してきて銃撃戦となり、ついに犠牲者が出てしまった。線路は障害物により塞がれ、清丸と移送担当の刑事は徒歩での移動を余儀なくされる。

 

ここで、彼らの居場所を知らせていたのは、3人のSPのひとりだと判明した。残る2名で移送任務を続けることとなった。その途中、清丸の母親が自殺したとの知らせが入る。動揺した清丸だったが、直後に移送刑事のひとり白石を殺してしまう。殺した理由は、白石がおばさん臭かったから。残りのひとり銘苅は、清丸を殺すことも考えるが、必死に耐え、警察署まで連れて行った。

 

そこには、被害者の祖父が待ち構えていた。祖父は仕込み杖で清丸を殺そうとする。ところが刑事と口論になってしまい、取り押さえられる。その隙に仕込み杖を拾った清丸が、最後の刑事を刺してしまう。現場は大混乱となり、清丸は取り押さえられて警察署内へ。

 

清丸は裁判にかけられ、死刑が言い渡される。清丸は反省した素振りなどみせず、どうせ死ぬならもっとやっていけばよかったと吐き捨てるのだった。

 

<雑感>

 

これは控えめにいって最高だった。10年前にこんな面白い作品があったとは。有名俳優が多数出演しており、演技は確か。そしてやっていることがハチャメチャで飽きることがない。感想など個人差があるものだろうが、オレはこういうエンタメ作品が見たいんだよ。

 

藤原竜也がいつもの藤原竜也で安心するし、刑事役の松嶋菜々子をおばさん扱いして「臭いから」という理由で殺してしまうなど、爆笑要素が満載である。三池崇史監督はこういうのがあるから侮れない。

 

☆5.0。細かいことは関係ない。これは最高の映画だ。最近のハリウッド作品よりよほど面白い。